吉原裏同心抄シリーズ第5作。
今回はそれほど大きな事件はなかったものの、運命の変転が描かれた。
吉原を足抜けしようとして、郭の用心棒神守に止められた元薄墨太夫に仕えていた桜季。神守の考えで、局見世に落とされていたが、改心の兆しが見えたために、神守の依頼で、元の店に戻されることになる。
吉原会所頭取四郎兵衛の娘で、引き手茶屋の女将玉藻は、神守の仲立ちで祝言をあげたが、その玉藻が妊娠したという。
郭で芸を見せる芸者は、女郎ではないから、客の相手を勤めることを禁止されていた。それなのに、売れっ子の芸者二人が禁を破っているという噂があり、調べていくと、雇い主の引き手茶屋も納得してのこととわかり、芸者は追放、老舗の引き手茶屋浅田屋は店じまいとなる。
郭内で捕まったスリが、賊に奪われ、殺されるという事件が起きる。その影に殺人も厭わない盗人一味の影を認めた神守は、その対策に奔走する。
そして、神守がその間に悩んでいたことが明らかになる。会所頭取の後継になることを打診されていたらしい。
すべての騒ぎが収まったとき、神守は八代目の頭取になることを決意する。老年を迎え、いつまでも用心棒を勤められないことを、気にしていた神守だが、これで、行く末が決まった。
早くも6月には次作の第6作が出るという。どんな展開になるのかな。さらに、10月には第7作も出るという。これはいよいよ完結間近ということなのか?