最初はタイトル見て、宮沢賢治関連かと思ったが、はじめの方を見ると、どうやら居酒屋の名前のようだ。
しかし、先程最後の話を読んでみたら、やはり宮沢賢治なんだ。
東京葛飾の下町に新たにできた居酒屋、銀河食堂。近所のアラフォーの商店主たちがどんな店かと出入りしてるうちに、いっぺんに気に入ってしまい、常連客になってしまう。インテリぶらないインテリ風のマスター、日に一度か二度料理を持ってくる、女優のような雰囲気のお母さんとマスターに呼ばれる女性。彼らの正体や何でこんなところで店を開けたのかと不思議がりながらも、常連たちは、同級生とか同じ地元という仲で、店に来ては話が弾む。
この作品はこうした常連たちが店で話したことが連作短編集としてまとめられている。そして最後の編で、店主たちの正体がわかる趣向になっている。店主の名は高田三郎、宮沢賢治の風の又三郎と同じだ。
映画女優、近所わるがきを叱るガリバーと呼ばれるおばさん、心中しようとした母子、高校男子と中学女子の幼馴染みのカップル、ジャズ喫茶の店主、そして最後に店主たちが話のテーマになる。
謎解きあり、人情話あり、駄洒落あり、ホロッとさせられたり、なかなかいい。