主人公は14才中学生のフィンレイ、2年前に母親が失踪し、それを機に吃りがひどくなり、転校先の学校ではいじめを受けていた。唯一の楽しみは母親が教えてくれたボードゲーム、スクラブルをすること。文字タイルの駒をボードに並べて単語を作るゲーム。並べ方や置く場所によって点数が加算され、総合得点で競うゲーム。
インターネットで競技するサイトに出入りして、吃りを気にせずゲームできるのが楽しい。しかも少しでも上達して、いつか母に報告したいと思っている。
母の失踪の理由を父も知らないという。母の持ち物も転居するときに処分したと言っていた父だが、のちに嘘だとわかる。
母の形見は手作りのスラブルの駒を入れる袋だけ。
学校ではスクラブルクラブがあり、顧問の図書館司書のアダムズ先生は彼を誘ってくる。彼をいつもからかい、いじめるオリヴアーがいるのは気にくわないが、故国では世界ユース大会のパキスタン代表の一人だったという年上のマリアムがいて、彼を指導してくれるという。先生に勧められて、国内大会の学校代表になるように言われたフィンレイは、優勝すればニュースになり、母に知られて、連絡が来るかもしれないと思い、承知する。
ネットで対戦して友達になったアレックス。チャットで話していて、気になることを聞いた。彼の母親は2年前に来た後妻で、前の主人と家族を捨てて来たという。もしかして。自分の母ではないか?一抹の期待を抱いて話すようになる。
やがて、自宅を荒らされる事件をきっかけに、父は母の失踪の真相を話してくれる。ネット関係の仕事をしていた母は、ある勤務先で会社の非合法な秘密を知り、脅されて家族のもとを離れたらしい。そして、秘密の一端を持ち出したらしい。それを探すために、家捜しをされたのではないかと、父はいう。
それが何か?探しだそうとしたフィンレイは、相談したマリアムによって、いつも持ち歩いていたスラブルの駒を入れた袋の刺繍の下に縫い込まれているのを発見する。マイクロカードだったが、パスワードがわからず確認できない。
そんなとき、アレックスから会いたいと連絡を受け会ってみると、なんと女性だった。しかも、その父親が母を雇っていた会社のボス。あやうく捕まりそうになるも逃げ出したフィンレイ。母が残したスラブルの写真に隠されていたパスワードを見つけ、マイクロカードを開けたフィンレイは、それを警察に渡す。娘のアレックスにも暴力を振るう男の逮捕と、母の行方探しを頼む。
マリアムに特訓を受けたフィンレイは、大会で順調に勝ち上がり、ついに決勝戦へ。相手は前回のチャンピオン。それでも臆するきとなく、自分の戦術を実行したフィンレイは、1点差で準優勝を勝ち取る。
母がいない間、母の残した白紙の日記帳に、母への手紙を綴っていたフィンレイは、大会前に、母が作った私書箱宛に郵送していた。その結果、母は警察に保護され、大会直前に電話してきて謝罪する。
大会直後に、フィンレイと父は母に会いに行く。
仕事熱心な父との間が疎遠になり、母は勤務先のボスと浮気をする。その後ボスの秘密に気づき、脅された。警察へいっても家族に知らせても、家族を襲うと脅されて、黙って家出した。しかもボスとの間に子もできて、今は1才になる子がいるという。半分しか血は繋がらないが、弟がいることを知り、会うことを楽しみに思うフィンレイ。