とある県の県警に移動になった新米刑事の主人公は、非番の日に、近所の商店街を散策して、1軒の時計店に入る。電池切れになった腕時計の電池交換を依頼するために。
鯉川駅東口に東に延びる鯉川商店街。そのなかに美谷時計店があった。店内は時計で溢れ、店主は二十代の女性、時乃。亡き祖父の店を受け継いだと言う。若いため、腕に不安を感じた主人公だが、祖父のもとで十四年仕込まれたと聞き、安心する。
店内には奇妙な張り紙があり、最初から気になっていた。アリバイ崩し承ります、アリバイ探し承ります、という。
聞いてみると、祖父が始めたサービスで、時計に関わるものだから始めたとか。料金は後払いで、成功したら5千円。
着任早々出くわした殺人事件で、容疑者は出たものの、鉄壁のアリバイがあり、解決に苦慮していた。物は試しにと、事件の状況を話して相談する。本来なら捜査上の情報を一般人に話すのは、公務員として罪になるが。藁をもつかむ心境の主人公。
すると、話を聞いた直後に、時乃は鮮やかにアリバイを崩してしまう。それを捜査本部で自分の考えとして述べて、事件を解決する。
こうして、女大学教授殺人事件、凶器が先に発見された殺人事件、事故死寸前に殺人を告白した男の事件、とアリバイ崩しを見事に解決した時乃。さらに、ピアノ教師殺人事件では容疑者のアリバイ探しにも成功する。
祖父によるアリバイ崩しの授業の模様を主人公に話す時乃も描かれ、スキー場のペンションで出くわした殺人事件では、容疑者になった警察官志望の中学生の無実を得るための、アリバイ崩しをする時乃。
独り暮らしの殺人事件では、整形して暮らしていた被害者の正体がわかり、容疑者も見つかったものの、そのアリバイが完璧でないのに崩せず苦慮する捜査本部。そのアリバイ崩しを見事に成功させる時乃。
まあ見事なアリバイ崩しとは思うが、どうも現実的でない感じがして、今一の作品かな。もう少し身近な謎解きにするか、ファンタジー的なものならしっくりする気がする。