昨夜読みはじめて、今日昼前に読了。
このシリーズはこれで一応完結にするとか。結末ははっきりと書かれてない。武者修行中の空也、西国での最後の対決で、相討ちになったかのようだが、それで生き残ったのか?命を落としたのか?

薩摩国に潜入から始まった空也の西国武者修行の旅。薩摩侵入の際の深手で、瀕死になった彼を助けたことで、生涯の伴侶になるかも知れない渋谷眉月と出会う。また、薩摩での修業の結果。薩摩示現流酒匂一派との確執が生まれた。
酒匂いっぱの追っ手をまくために、本土ではなく、島々をめぐって旅をした空也は外人との勝負も経験する。そして、別々に知り合った長崎奉行の配下の密偵鵜飼寅吉、長崎会所の密偵高木麻衣と知り合う。
西国での修業の終焉の地として選んだ長崎に向かう空也。そこから始まった今回の目玉は、やはり、酒匂一派との勝負の決着。
同じ頃、空也が示現流と確執を持つ原因となった薬丸新蔵は、江戸の薩摩屋敷の近くに道場を開き、薩摩屋敷からは閉めるように言われるも、それを受け流し、酒匂一派の次男坊と雌雄を決することになる。薬丸はあざやかに勝ちを得るが。
空也に迫るのは酒匂一派の頭領の長男。薩摩でもその人物が秘密にされてきた男。彼が実は口の聞けない男だとわかったのは終盤。薩摩入国時に、願掛けで、無口で通した空也。その男にとっては、自分の病を揶揄したかに思えて、そのために、執拗に空也が狙われたとわかる。
長崎で異国の兵器の恐ろしさを知り、剣の修業の意味に揺らぎを覚える空也。
麻衣の案内で、数十年前に空也の父、磐根が訪れた丸山遊郭を訪れた空也。父がそこに至った事情を知らされて、若き日の父の情熱と諦めを知った空也。彼の身内に父と同じものが流れていることを確認する空也。
長崎には福岡藩や佐賀藩から護衛の武士団が常駐している。島々を経めぐっての修業は一人きりだったが、今回は多くの仲間を得た空也。
江戸へ帰ることを決めた眉月は、長崎に立ち寄り、空也とひとときを過ごす。そして江戸についた眉月は、空也の両親をはじめとした磐根の大家族と会い、深交を深めることになる。
空也と眉月との関係は親も認めるもにとなったが、肝心の空也がいつ帰るのか?
最後の勝負で、空也は生きながら得たのかどうか?
著者のあとがきによれば、シリーズの決着の見通しがつかなくなり、ひとまず筆をおいて、新たな修業の旅を、成人した空也により、筆を起こすことにしたとある。
ということは、それがいつになるかは不明だが、確実に言えることは、長崎で空也を死なせるつもりはないということ。
新シリーズが佐伯さんが元気な内に再開されるのを待つしかない。