先日テレビで見た作品の原作。
内田さんのミステリーシリーズの一つ、警視庁の岡部警部が出てくるものの一つだが、この作品で謎解きに活躍するのは、刑事岡部の駆け出し時代からの知り合いである東大和署刑事の河内と、被害者の娘で車イスの千晶の二人。妻と娘をなくし、今は胃潰瘍で手術必至の身である河内が、体調を無視して捜査に執念をみせる。
多摩湖畔の傍らで見つかった商事会社社長の橋本。娘のために、かなりヤバイ仕事も単身でしていた。丹波篠山に出張だと社員に言っていたが、遺体が発見されたのは多摩湖畔。身元のわかるものは身に付けてなかったが、社員の通報で身元はわかるが、その後の捜査が行き詰まる。
ポケットに残っていた紙片の数字から、千晶は酒田の寺を見つけ出し、河内がそこから橋本の行動を突き止めていく。誰かと会ったらしいが、相手はわからない。
橋本が会社近くの馴染みの店で会っていた男。長野での空襲体験の会話から、その男はわかるが、鉄壁のアリバイが。
しかも動機が不明。大金を騙しとる詐欺をしたらしいが。その内容がわからず、追求できない。
またしても謎を解いたのは千晶。父が残した言葉、はりのないはち。その意味を見つけ出し、河内はそこから詐欺の実態にたどり着く。さらにアリバイ崩しにも成功するが、物的証拠がない。手術直前に河内はそれを思いだし、犯人宅へいき、逆に殺されかけてしまう。折しも胃潰瘍による出血に救われ、犯人は逮捕される。