また新たな世界が、新たな登場人物が現れ、魅了されてしまう。
休日最後に読むのに、これはまずかった。早くも続きが読みたくて、明日からの仕事を休みたくなる。
ある強大な帝国ツオルから故郷を守るために、戦士団独角は立ち向かい、殲滅された。ただ一人生き残った頭領ヴァンは捕らわれ、地下の岩塩坑で働かされていた。そこを襲った謎の病により、すべてが死んだときにも生き延びたヴァン。奴隷として働いていた女の娘を引き連れ逃げ出したヴァン。偶然知り合った北の地オキに住むトマと、彼の故郷に隠れ住むヴァン。トマの一族に飛鹿の飼育法を教えながら、ひとときの穏やかな暮らしを楽しみ、ユナと名付けた娘の成長を楽しむヴァン。
一方、大昔に滅びたオタワル王国の末裔で、医術の腕で、ツアルの皇帝にも信任厚いホッサル。オタワル王国を滅ぼす原因となった謎の病が再び起こったのを知り、その調査を始めた。逃げた奴隷が病気の菌を持っていながら、死なずに逃亡しているのを知り、彼を診たいと思い、跡追い狩人の頭の娘サエに跡を追わせるが、黒狼に襲撃され、崖から転落し、行方不明。
彼らがこれからどう関わり、交差していくのか?謎の病の正体は何か?治療法は見つかるのか?そして、帝国とその軍門に今は下っている諸氏族の今後の動向はどうなるのか?ユナはどのように成長し、物語でどんな役割を果たすのか?
今後の展開が早く知りたいと思うと共に、ゆっくり読んでいく方が楽しめるし、喜びも長続きするのではという思いが湧き起こる。
4分冊の2冊だけ買ったが、これなら残りも早急に買っておきたい。
2015年の本屋大賞に選出された作品だというが、私にとってはそれはあまり意味がない。私が面白くなければ、誰がなんと言おうと関係ない。これはまた楽しめると思える。
上橋さんのこれまでの大作守り人シリーズ、獣の奏者シリーズに比べると、やや短いが、同じくらい魅力的に思えるし、登場人物たちには、これまでのシリーズの登場人物の造形に似た部分が結構出てくる。それも読んでいて、楽しめる。