獣の 奏者シリーズ外伝として書かれた三つの物語。
「刹那」では、エリンの出産の場面から始まり、イアルの語りにより、二人の出会いと結ばれるまでのエピソードが描かれている。不幸な生い立ちにより、孤独な人生を生きてきた二人が引かれあい、置かれた運命により、真王の監視のもとで生きねばならぬ暮らしで、子を持つことに悩みながらも、ついにはすべてを引き受けて生きることを選択する過程が描かれている。
「秘め事 」では、貴族の娘として生まれたエリンの師であるエサルの学生時代が描かれ、実を結ぶことのない恋模様と、王獣との出会いが描かれる。
最後の「初めての」では、2歳になり、乳離れを迎えたエリンの息子ジェシが描かれている。
著者はこれらを時間の経過を実感するようになった、人生も半ばを過ぎた大人に向けて書いたという。読んでいて、年寄りだからわかる思いもいくらかあった。
これで、獣の奏者シリーズも終わりかと思うと、なんか寂しい気もするが。
次は鹿の王も読んでみたくなった、