シリーズ4作目。今回は怪しげな呪い師が影に。発端は長屋でおしどり夫婦だった板前利助とおきね夫婦の大喧嘩。訳を探ってみると、同じ酒場で働き、二人の息子が奉公に出た二人は友達のような仲良い夫婦だったのに。亭主の利助が夫婦それぞれがためていた金を、勝手に持ち出したこと。始めはしぶっていた利助を問い詰めて、怪我をして料理屋を休んでいる兄貴分の板前のために金を使ったのだという。しかし、使い道が、治療をすることを嫌い、怪しげな呪い師を頼った兄貴に金を渡したとわかり、長屋のものに非難される利助。
同じ頃、長屋の主である鯖猫の妹分になっていたさくらに、化け猫疑惑が持ち上がる。噂のもとをたどっていくと、どうやら呪い師に吹き込まれた商家の娘がもとらしい。しかもその娘はさくらに、毒をもろうとして見つかる。
さらに長屋の佐配で人格者が、知り合いの商人の妻の葬儀を手伝って、もらい受けた組細工の中に毒が見つかり、捕らえられてしまう。
探ってみると、どの事件にも背後に呪い師の影がちらつく。
さくらの疑いを晴らし、佐配の無実を明かすために、鯖猫の飼い主である、もと一人働きの義賊であった拾楽は、北町同心の掛井にせき立てられて、探索に動き出す。
呪い師の正体が、こぎつねで、いじめから助けてくれた占い師に対するお礼から始まったというのも、面白い。そこに何かがとりついて、大きくなったとも思える。
4作目ともなると、多少話が間延びしているようで、正直少しつまらなくも思えた。このシリーズはもういいかな、といまは思っている。