先週中に読む予定だった本をようやく読了。今日は昨日とはうって変わって、晴天。真夏日になりそうな暑い日。
朝、母親を眼科医へ送っていき、帰ってから娘と買い物へ。
昨日からまた喉の痛みや胸の息苦しさを覚える。風邪なのかどうか。
主人公は岐阜の介護施設で、訪問介護をしている阿南。長く行き来が絶えていた浜松の実家にいる出戻りの姉から、父危篤の知らせが入り、帰宅してみると。
父は元気だが、認知症をわずらい、姉が一人で介護していたが、リュウマチを発症し、介護もままならない。他人が家内にはいるのをいやがる家族は、末っ子の阿南に押し付けようと呼び出したらしい。
勤務先も少人数での介護で、抜けることはできない。家族の負担にも限界があるため。介護認定を受け、介護サービスを受けるように、家族に兄夫婦に掛け合い、ついには認めさせる。
兄弟で唯一大学に進学させてもらいながら、就職先を勝手にやめて警察官になったことで、以来音信不通だった実家。
阿南には怖いイメージしか残っていない父親の弱々しい姿に心が痛む。
要領の悪い姉に代わって、父の世話をしていたときに、聞き捨てできない言葉を聞いた阿南。わしが、殺した。誰をいつ殺したのか?
警察官や探偵の下働きもしたことがある阿南は、放置できないと思う。ひそかに一人で調べ始める。
2才の時に亡くなった母親。その死因は不明。長年疎遠だった母の妹である叔母から話を聞く。
近所の橋で見つけた父が彫った石仏、裏に母の名が刻んであるのはなぜか?
十年前に橋で交通事故死した男は、なぜ父のもとで働いていたのか?
浜松に帰省して出会った高校時代の同級生。やがてその夫の失踪事件に関わる阿南。名古屋のホテルで心中の体で見つかった母校の教師と教え子の心中。
一件落着かと思えたが、妻が語った夫の家を出る時間が早すぎる。何か違和感を感じた阿南はついに、夫の裏切りを知った妻による心中を偽装した殺人だと看破し、妻を自首させる。
亡き母は高校時代に騙されて妊娠し、子供を生んだことがあった。施設から養父母に渡された赤ん坊は、実父の血のせいか、問題ばかり起こし、追い出された。その子が阿南の父親のもとに現れ、仕事を手伝っていた。酒に酔った男を突き飛ばし、自動車にひき逃げされたものの、放置した父。おどされて、金をせびられていた父は、男を助けることを放棄した。それが、殺した、という言葉の意味。
人は一人では生きられないとはよく聞くが、回りの伴奏で生きているというのは幻想でしかない。実際はみな一人で生まれ一人で死ぬ。無伴奏で音楽を奏でるのが人生なんだと。
巡査になった阿南は不祥事に巻き込まれて警察官を諦めた。それがどんなものだったのか知りたい気もする。
阿南シリーズの作品はいくつかあるという。読んでみたい気もする。