テレビで放映された3時間ドラマを、最後まで見なかったために、冒頭に描かれた場面の意味がわからず、それを知りたいがために、図書館で借りた原作本だったのだが。
読了してみると、テレビとは違っていて、知りたいことが書かれてない。

テレビでは平家の落ち人の村と思える山のなかを、狐の面を被った村人たちに終われる若い男女のカップルが描かれる。崖まで追い詰められて、崖に身を投げるカップル。その様子を見ていた二人の少年。

そのカップルが誰か?なぜ追いかけられたのか?

原作では故郷を逃げ出した二人の少年が無線飲食で旅を続け、伊勢から名古屋に向かうところで、伊勢湾台風に遭遇する場面が冒頭にある。

十数年後、高知へ向かう太平洋高速フェリーの豪華客船に転落事故があり、客の一人が事故死。それを目撃したのが一等航海士の堀の内。彼は浅見探偵の大学の同窓生で、彼が相談を持ちかけたことから、探偵が始まる。
事故のあと、一人のドライバーが那智勝浦で下船した。当山と呼ぶ名前が珍しく、覚えていた。その当山がマンションから転落してなくなった。その当山の故郷が、船から転落した稲田と同じだと聞いた堀の内は、奇妙な暗合が気になり、浅見探偵に相談をかけ、浅見が事件捜査を始める。
稲田には2億近い生命保険がかかっていて、保険金詐欺の疑いが。結婚して2年の水商売の妻が受取人。転落事故に不審はあったが、第三者の存在は確認できず、保険金は支払われた。その一部が、稲田の故郷に送られた。
お礼を言うために東京まで出掛けた姪の佐和は稲田の妻萌子には会えなかった。その帰り道の高知で浅見と出会った佐和は、浅見に不審をいだくという出会いだった。
船の転落事故には自作自演のからくりがありうると思い付く浅見。当山と稲田が幼馴染みなら、事故死したように見える稲田を船から連れ出したのは当山。
しかし、当山を殺したのは誰か?死んだことにして保険金を受け取り、
生きている稲田の仕業か。
さらに、引っ越したマンションで萌子が殺され、折よく訪ねた佐和が疑われる。
故郷を出奔した稲田は名古屋目前までは故郷に便りを出していたが、その後二十年音沙汰なし。それが妻と共に故郷に戻る途中で転落死。
二十年前に名古屋を襲った伊勢湾台風。稲田はそこで死んだのではないか?以後の稲田は替え玉。替え玉により、保険金詐欺が行われ、金の分配でもめて、当山と萌子は殺されたと見抜いた浅見探偵。当山の回りで、替え玉になり創な人物を探し、ついに逮捕。
一時的にせよ、行方不明の息子に会えると喜んだ佐和の祖父の気持ちはいかばかりか。稲田が生きてる可能性を仄めかす浅見に、叔父の稲田は死んでいると霊感でいう佐和。二人の繋がりはキスひとつで切れてしまう。跡取りのいない祖父には佐和しかいない。東京に出て、浅見と暮らすことはできない運命だった。
タイトルの平家伝説は希薄、平家の落武者が暮らす村で育った二人の若者が事件に関わっているだけ。