ようやく読み終えた。主人公は12才の少年マイロ。とある港のそばにある丘の上で小さなホテルを営むベンとノーラ夫婦に養子として引き取られた。
クリスマス前の冬の日、宿題を済ませて、客もないから、親子3人で静かなクリスマスを迎えるつもりだったマイロ。
それなのに、大雪のなかを5人の奇妙な客が現れる。何か目的がある様子で、滞在予定日数も明かさない。互いに他の客が居ることに驚いている。単身で泊まり、何かしようとしていたかのよう。
派手な靴下をはくヴィンジ、青い髪のジョージィ、白髪の老婦人ヒアワード、小柄で尊大な大学教授ウィルバー、赤い髪のクレムという5人の客。
食事の支度にも人手が居るので、帰らせていた料理人オデットと娘のリジーを呼び寄せる。彼らがついた頃に、マイロは年下の少女と出会い、てっきりオデットの次女メディだと思う。
この港町は、かつて密輸人が行き来する町だった。ホテルも彼らのためにつくられたものだった。伝説の密輸人ドク・ホーリストンが、税関に追われ、捕まって命をおとして以来、密輸人は減り、ホテルを譲り受けたマイロの両親は一般の客を相手にしていた。
丘の上にまで上がるために、ホテルの前にはケーブルカーが設置されていて、停車場で操作していた。
その停車場でマイロが拾った財布が事件の始まりだった。財布の中にあった海図だと思われる地図。まるで宝物を探す地図かのように思えたマイロは、持ち主を探すよりもそれを隠し持ってしまう。そして奇妙な客たちがみな、宝探しに来たように思えた。仲良くなったメディに、ロールプレイングゲームごっこに誘われ、探偵として5人の客と宝を探し始める。
5階建ての3階以上が客室。3人の客の個室からものが盗まれたり、他人の部屋に出入りするのを目撃するマイロ。今は使われてない屋根裏を探検して、不思議なものを発見するマイロ。
5人の客が揃った夕べの雰囲気をよくしようと、マイロが持ち出したお話会。それぞれが何でもいいから話をする。それによって、次第に客の素性の一端が明らかになってくる。
伝説の密輸人の時代から続く地下列車の運転士ブランドンと、密輸人のフェンスターが現れたことで、事件が起こる。
伝説の密輸人ドクがこのホテルに残した宝とは何だったのか?
そして最後にマイロが知ったメディの秘密とは?
問題ある客の一人以外には、誰もが何かを得て、去っていく、
心暖まるクリスマスのミステリ。
思ったように、やはりよい話だった。ただ、最後まで読むのに、これだけかかるとは、何か情けない。