著者名は、アミの会(仮)とある。女性作家の集まりで、アンソロジーを出すことと、たまに集まって飲食を共にして、おしゃべりを楽しむ集まり。
同じようにアンソロジーを出す推理作家の集まり、雨の会というのがあり、それを真似てつけられた会の名前。
固定メンバーはなく、発起人の5人の作家に、その都度何人かの作家が加わって出されるアンソロジー。
第1作の本書に作品を出した作家は、大崎梢、松村比呂美、福田和代、篠田真由美、光原百合、新津きよみ、永嶋恵美、近藤史恵、柴田よしき。以上、9人の女性作家。どなたも推理小説を書かれているようだ。
私が作品を読んだことがある作家は、6人。好きな作家は3人かな。

9人の作家による9編の短編集。
よかったなと思えた作品は、最初の大崎さんと、最後の柴田さん。幼い少女が母親に言われて捨てようとしたものは何だったのか?
まだ捨てるには早い花を捨てようとした奥さんは何を伝えようとしたのか?
家庭内での監禁と暴力、真相は悲惨だが、それに気づくまでの過程、推理が見事で、後味が悪くない。
女性の嫁姑問題とか、夫婦問題、職場の同僚とか上司との人間関係にからむ話は、何となく嫌で、いくらうまくても後味がいまいちよくない。
先物取引にのねりこみ、借金を重ね、一人息子を自殺に向かわせた姑。
祖父の遺品を整理していたら出てきた本物の拳銃。その扱いに四苦八苦する遺族。
母親の遺品である忘れな壺という奇妙なもの。
祖母が作ってくれたお守り。
職場の三ババの保養所での遊びで、暴露される職場の秘密。
幸せの手本だと思っていた祖父母の真実の姿とは。

必ずしも全作がよいわけではないが、それは好みの問題かもしれない。もう少し、この集まりの作品を読んでみたいと思う。