先日読んだ作詞少女は、これの続編。
普通の女子高生が、同じクラスにいるプロの作曲家に教えられて、2週間でオリジナルな曲を作るまでを描いた作品。
平凡でつまらない毎日を送っていた女子高生いろはは、曲作りを思いつき、小遣いをはたいて、中古のキーボードと、高額な初心者向きの作曲の本をいくつか買ってみたものの、まるで歯が立たない。このままあきらめては、使った小遣いがもったいない。
クラスにプロの作曲をする子がいるのを思い出したいろはは、クラスで浮いていた彼女に勇気を出して、声を掛け、作曲のしかたを教えてほしいと頼む。
彼女珠ちゃんは、なんと引き受けてくれ、14日間で曲が作れるようになるという。
こうして始まったレッスン。
第一に、作曲に必要なものは楽器経験だという。どの楽器でもいいから経験あると入りやすいと。まったく経験がないいろはにでも可能な方法を教えてくれるという。理論書は見ないで、とにかく一曲作ってしまうこと。自分の経験ではそれが可能だといい、それを伝授すると。
作曲とは、今まで自分が感動してきた体験や記憶、空間や時間を、自分なりの形で音楽として再現すること。
そのために最初にすることは、身の回りにお気に入りのものを集めて、感動経験を再体験すること。
音楽と映画は似ている。主人公はメロディ、せりふは歌詞、敵役はベース、脇役はハーモニー、世界観はリズムだと。
ついで教えられたのは耳コピ。音楽を聴いて、それを写しとる。メロディはなんとかできたが、ベースやハーモニーのコピーに苦戦するいろはだったが、珠ちゃんの励ましとアイデアで乗り切る。
キーの話、キーごとにコードがある。
メロディはできても、その先が難しい。ベースをつけたり、ハーモニーをつけるのは至難の技。だからたの曲から拝借して、調整して、くっつけてみる。とにかく一曲を仕上げる経験を積めば、次第に自分でできるようになる。
こうして10日あまりのレッスンを受けたいろはは、仕上げの作曲のために、珠ちゃんのところで合宿して、とにもかくにも一曲を仕上げる。
そのときに一番苦労したのは、オリジナルのメロディを思い付くこと。頭の中でそれは流れるようになること。それには、何か感動したりしたら、心の中にしまいこまず、口ずさんだりして、外に出すことにこころがけること。鼻唄が自分のメロディになり、それをひとつの曲に作り上げていくのは、なれたら機械的なもの。音楽も言葉の一種。外に出さないと伝わらない。特殊な言語である音楽を使いこなせるようになるには、経験が必要だが、誰にでも可能なことである。