ベンは7年生、学校でいじめっ子のレイバーンに、昼食代を巻き上げられ、友達のチャールズはサンドイッチを分けてくれなかった。だから帰る時間には空腹だったベン。図書館にいってみると、前回忘れた吸入器が置いてあった。喘息の発作があるベン。顔見知りの司書のローレンツさんが、1冊の本を渡して、読んでくれないかという。「羽根」。娘が気に入ってるが、どんな内容か教えてくれないかと。SF好きなベンにはあまり興味が持てないし、著者は女性というので、器が進まないが。きっと気に入るはずだと。
喘息持ちのベンのために非常口を少し開けていて構わないと言ってくれる。
それがきっかけになる。非常口の外で、猫に脅されている子犬を見つけたベンは猫を追い払う。でも子犬は怯えているのか近づくと逃げる。
図書館を出るとき、入れ違いに入ってきた少女。カラフルな服装をしていて、虹色をすべて使っているようで、レインボーガールと名付ける。帰り道で、誰かに後をつけられている気がして、ふりかえると、あの犬だった。でもやはり近づいては来ない。
馴染みの見世のおばさんに分けてもらったチーズを使い、子犬と親しくなるベン。
家に帰ると年老いた母親がいる。実はベンは養子だった。交番前に捨てられた生後間もない赤ん坊だったベンは施設で成長した。ある出来事がきっかけで、失語症になったベンを治療してくれたのが、言語診療士だったテス。何か波長があったのか、テスは10才のベンを息子として引き取ってくれた。
連れて帰った子犬を歓迎してくれたテス。その犬はしつけがされていて、ちょっとした芸もできる。毛も抜けないので、喘息の心配もない。
獣医に見てもらうと問題はない。肩にチップが埋め込まれていて、連絡先の電話番号とメールアドレスが読める。連絡してみたが応答はない。
こうして新たな家族であるフリップと名付けた犬を得たベン。
図書館で再会したレインボーガール、ハーレーは、なんとローレンツ司書の娘だった。しかもガン患者で、治療中。お父さんはマジシャンだという。それを聞いて少し引いてしまうベン。実は施設に慰問に来ていたマジシャンの芸がきっかけで、ベンの年下の仲間が死ぬ事故が起きた。それがきっかけで失語症になったベン。
それでも、ベンは彼女と親しくなる。彼女が書いている物語、魔法の箱。いつしか二人は共同でアイデアを出し愛、物語を進めていくようになる。
そんなときに、テスが急死し、彼女の妹ジーニーに引き取られる。百貨店の店長であるジーニーの夫レオは、ぶっきりぼうな男だった。それでも懸命にベンと親しくなろうと努めていた。
ベンはテスに引き取られてからずっと、朝クーポンの配達をして小遣いを得ていた。
人懐こく、人の話をじっと聞くフリッツをセラピードッグにしようと思う。認定試験を受け、図書館でのポチの読書会に参加するようになる。
ハーレーの症状が悪化し、彼女のそばで過ごすことが多くなるベン。そんなときに、自分がベンに信頼されてないことを
気に病んでいたジーニーおばさんの夫レオのかんしゃくが爆発し、フリッツは蹴り飛ばされ、ベンも張り倒されてしまう。思わず家出したベン。
彼を見つけ出し保護してくれたのは、ハーレーの両親だった。死期の迫った娘を見ていることの不安を癒し、娘を楽しませるために、彼らにはベンは必要な存在だった。
こうして、ベンはハーレー一家と暮らすことになる。
ベンとハーレーの物語も進むが、主人公が持つ魔法の箱の中身が、ベンにはわからない。ハーレーは教えてくれない。
ハレーが死んだあと、遺言に残された動画を見て、ベンははじめて気づく。永遠に失われないものは何か?魔法の箱のなかにあるものを。