高瀬川女歌シリーズ第9作。今回も6編。
鴨川の河原から聞こえる少女の叫び声に眠りから目覚めた宗因。首を掻ききり自害した女の死体と、そばで通りがかりの職人に抱かれた禿髪の少女を目撃。駆けつけた役人は死体は引き取ったが、少女は宗因が面倒を見ることに。初めは黙して語らない少女だったが、宗因の娘には名を明かす。梢と名乗る少女は高価な衣服を身に付けている。身元探しに難渋するが、宗因の居酒屋に客として現れた若侍がのちに名乗り出て、事情がわかる。准門跡である東本願寺に仕える武士は、婚儀する前に子を作ってしまい、淫らなことが禁じられていたため、妻子は貧乏暮らしをしていた。やくざな兄弟にゆすられ、世をはかなみ自害した。大っぴらに死ぬことで、残された娘をやくざから守ろうとした。
家出した若旦那風の男を店に引き入れ、食べさせた宗因。質屋の父親の強欲さのため、一家心中を招いたことで、家業を嫌い、家出した跡取り息子。どんな職にも役割があり、なくてはならないものだと意見した宗因。
気がよいために客に優しく施したために、夜逃げまでに追い詰められた旅籠の主。夜逃げはしても、小銭の借りだけは返しておきたいと、宗因の居酒屋に、以前死ぬまで面倒を見た旅の浪人が残した一振りの刀を持ち込む。中を改めた宗因は驚く。千両にもなる名刀だった。これがあれば、旅籠を閉めることもなく、多くの人が助かる。
宗因の居酒屋に四人の行儀の悪い客が来る。頭格の放蕩者の若旦那の正体に気づいた宗因は彼を更正させようと、店で働かせる。一度は逃げかけた若旦那も、剣で向かう宗因に屈服する。先祖が尾張出の商家だったから、放置できなかった宗因。
尾張にいた頃の友人で、今は僧となった男から別れの語らいに誘われ、侍姿で淀に赴いた宗因。今は小寺の住職だが、近くに高野山の塔中にはいることになる友。二度と会えないための語らい。その帰途に宗因は、遍路に出たはずの商家の主が、農夫のいでたちで作業するのを見かける。はじめは知らばくれていたが、正体を知られると、農家に案内し事情を明かす。でっち奉公からはじめた主は、先代の娘の婿になる前に言い交わした女中がいた。足の不自由な娘のために先代は、女中を金を出して去らせた。
その女中がろうがいで死を待つばかり。何日かでいいから会いたいという知らせを受けた主は、家族に秘密にして、遍路に出ると言って、淀の農家にいた。二月後京に戻った主に女中が死んだ知らせが入る。それを知った主は妻に打ち明けようとするが、実は妻は先刻気づいていた。自分のわがままで二人を別れさせたことを悔いていた。いつか二人で女中のために遍路にいこうと決める。
角倉屋敷で下働きするお妙の様子がおかしいと気づいたのは宗因の娘で、会所近くで旅籠を営む柏屋の女主、お鶴。桶屋職人の娘で、長屋住まいだが懸命に働き、陰ながら応援していたのに。父の弟である妙の叔父が転がり込んできて、博打をしているうえ、掛け取りのやくざが長屋にまで押し掛けている。叔父さんにはかわいい娘がいたが、荷馬車に引かれて死に、まともな詫びもなかった。相手が大きな店のため泣き寝入りしたことから荒れている。妻も里帰り。そんな事情を調べあげた宗因は、叔父はただ憂さ晴らしに遊んでいるのではないと看破する。やくざの元締めもする、恨みある商家の主を娘の敵として襲おうとしていると。それに荷担して、賭場荒らしをしたうえで、悪人を征伐する宗因。
これが出たのが2年前。次巻はもうできているかどうか。図書館にはこれまでしかない。シリーズはこれでひとまず打ち止めか。
鴨川の河原から聞こえる少女の叫び声に眠りから目覚めた宗因。首を掻ききり自害した女の死体と、そばで通りがかりの職人に抱かれた禿髪の少女を目撃。駆けつけた役人は死体は引き取ったが、少女は宗因が面倒を見ることに。初めは黙して語らない少女だったが、宗因の娘には名を明かす。梢と名乗る少女は高価な衣服を身に付けている。身元探しに難渋するが、宗因の居酒屋に客として現れた若侍がのちに名乗り出て、事情がわかる。准門跡である東本願寺に仕える武士は、婚儀する前に子を作ってしまい、淫らなことが禁じられていたため、妻子は貧乏暮らしをしていた。やくざな兄弟にゆすられ、世をはかなみ自害した。大っぴらに死ぬことで、残された娘をやくざから守ろうとした。
家出した若旦那風の男を店に引き入れ、食べさせた宗因。質屋の父親の強欲さのため、一家心中を招いたことで、家業を嫌い、家出した跡取り息子。どんな職にも役割があり、なくてはならないものだと意見した宗因。
気がよいために客に優しく施したために、夜逃げまでに追い詰められた旅籠の主。夜逃げはしても、小銭の借りだけは返しておきたいと、宗因の居酒屋に、以前死ぬまで面倒を見た旅の浪人が残した一振りの刀を持ち込む。中を改めた宗因は驚く。千両にもなる名刀だった。これがあれば、旅籠を閉めることもなく、多くの人が助かる。
宗因の居酒屋に四人の行儀の悪い客が来る。頭格の放蕩者の若旦那の正体に気づいた宗因は彼を更正させようと、店で働かせる。一度は逃げかけた若旦那も、剣で向かう宗因に屈服する。先祖が尾張出の商家だったから、放置できなかった宗因。
尾張にいた頃の友人で、今は僧となった男から別れの語らいに誘われ、侍姿で淀に赴いた宗因。今は小寺の住職だが、近くに高野山の塔中にはいることになる友。二度と会えないための語らい。その帰途に宗因は、遍路に出たはずの商家の主が、農夫のいでたちで作業するのを見かける。はじめは知らばくれていたが、正体を知られると、農家に案内し事情を明かす。でっち奉公からはじめた主は、先代の娘の婿になる前に言い交わした女中がいた。足の不自由な娘のために先代は、女中を金を出して去らせた。
その女中がろうがいで死を待つばかり。何日かでいいから会いたいという知らせを受けた主は、家族に秘密にして、遍路に出ると言って、淀の農家にいた。二月後京に戻った主に女中が死んだ知らせが入る。それを知った主は妻に打ち明けようとするが、実は妻は先刻気づいていた。自分のわがままで二人を別れさせたことを悔いていた。いつか二人で女中のために遍路にいこうと決める。
角倉屋敷で下働きするお妙の様子がおかしいと気づいたのは宗因の娘で、会所近くで旅籠を営む柏屋の女主、お鶴。桶屋職人の娘で、長屋住まいだが懸命に働き、陰ながら応援していたのに。父の弟である妙の叔父が転がり込んできて、博打をしているうえ、掛け取りのやくざが長屋にまで押し掛けている。叔父さんにはかわいい娘がいたが、荷馬車に引かれて死に、まともな詫びもなかった。相手が大きな店のため泣き寝入りしたことから荒れている。妻も里帰り。そんな事情を調べあげた宗因は、叔父はただ憂さ晴らしに遊んでいるのではないと看破する。やくざの元締めもする、恨みある商家の主を娘の敵として襲おうとしていると。それに荷担して、賭場荒らしをしたうえで、悪人を征伐する宗因。
これが出たのが2年前。次巻はもうできているかどうか。図書館にはこれまでしかない。シリーズはこれでひとまず打ち止めか。