ようやく1冊読み終えた。土曜の休日。薄曇りで寒い。確か予報では雪のマークが出ていなかったか。

高瀬川女船歌シリーズ第5作。
今回は6編の話でなる。
最初の編で主人公の居酒屋尾張屋の主、宗因0が知り合った医者の明珠が、高瀬川で暮らすように成った話に始まり、最後の編では、彼に長崎へ行き、蘭方医学を学びに行かせる話で、終わる。長崎出島には教会があり、そこで鳴っているのが、タイトルのあんでらんすの鐘。実はアンジュラスの鐘。

大寺で医僧をしていた明珠は看病していた高沿うの死をきっかけに寺を追い出される。身分が低い上、蘭医学にも関心を示して、嫌われたらしい。知り合った宗因たちのはからいで、船人足の長屋に住みはじめ、町医となった明珠。

100年あまり前に祇園に寄進された石の灯籠。そこで知り合った老婆のために奔走する宗因。

宗因の娘、お鶴が嫁いだ旅籠柏屋に飛び込んできた厄介な客。大阪の料理屋の娘が、やくざものに乱暴され、妾になれと強制され、逃げ出してきた。京にまで追いかけてきたやくざに、こわもてで立ち向かう宗因。

尾張屋近くの料理屋で働く娘がやくざにつけ回され、あげくに騙されて手込めになるところを助けた若侍。脚気のために死ぬかもしれぬ彼を引き受け、治療する明珠の活躍。

けなげな弟思いの姉につきまとう若者。実は庶子のために命を狙われていた真面目な若者。そんな彼に力を出す宗因たち。

暑さのもと撹乱がはやる京の町で、無料で延命散を提供する明珠。そんな彼をニガニガシク思い、刺客を雇ったのは誰か。もといた寺の高僧だと始末に困ると、考えていた宗因だが、実は明珠の後釜の医僧だった。ならば簡単。
この機に長崎留学を勧める角倉会所の頭取。金も出すと。