デビュー作『ゴーストフィルム』に次ぐ第二作。東京の印刷会社で営業をしていた光は、仕事上のミスが原因で、三年で退職し故郷の岐阜に帰ってきた。毎日求人活動はしているがなかなか決まらず、共働きの両親と顔を合わせるのも苦痛で、喫茶店を営む兄の店で時間を潰している。女子大生の茜一人しかバイトがいない小さな店。
そんな店である日耳に入ってきた話。定年過ぎてから、これまで妻に苦労を掛けていたことを反省する男性の話が漏れ聞こえる。詩作が趣味の妻が二十年前に自費出版した詩集二冊。男性は見もしないで紛失してしまい、妻が持つ方は水害で見られない姿に変わった。その詩集を再度作り、妻の誕生祝いに贈りたいと。
営業ながら印刷が好きで一人勉強していた光は、思わず声をかけてしまう。自費出版でも印刷会社には見本が残っているかもしれないと。ようやく探し当てた、今は廃業した印刷会社の見本は屋根が破損した結果、見本も損傷していた。光はその詩集が昔の活版印刷で作られたものだと気づき、その会社にはその機械も活字も残っていることから、自分達で印刷しようと決意する。
兄の友人は仲が悪い父の死後、和菓子屋を引き継ぎ、新作で建て直そうとしていたが、売れ行きはかんばしくない。作ったチラシがよくないと思った光は、新たなチラシを作ろうと提案。美濃和紙に手動の活版印刷機で刷ったチラシ。客は増えなかったが、店においたその機械が評判となり、客を呼び寄せ、店の復活に寄与する。
兄の店のバイト茜に写真集の出版を頼まれた光。友達がいない茜の唯一の友達みちる。彼女の勧めで始めた写真。その成果を至急本にしたいと焦るみちるに不審を覚える光だが、協力することに。やめた会社の同僚にデザインだけは依頼し、印刷に向けて動き始めた光たち。だが急にみちるが姿を消し連絡がとれない。そんなとき、みちるの姉から一週間で写真集ができないかと連絡がある。会って聞いてみると、みちるは難病の持ち主で、次の手術で死ぬかもしれないと。それを聞いてなんとかしてやりたいと考える光は、目的の写真集の半分くらいのものを、見本刷りのように一部だけ印刷しようと決意する。なんとか手術前にみちるに見せて喜んでもらえたが、みちるは帰らぬ人となる。無力感に落ち込む光を救ったのは印刷へと彼を進めてくれた恩人の二郎。今度は光を雇ってやると言ってくれる。
人の心を繋ぐ印刷物、そんな三つの心暖まる物語。
そんな店である日耳に入ってきた話。定年過ぎてから、これまで妻に苦労を掛けていたことを反省する男性の話が漏れ聞こえる。詩作が趣味の妻が二十年前に自費出版した詩集二冊。男性は見もしないで紛失してしまい、妻が持つ方は水害で見られない姿に変わった。その詩集を再度作り、妻の誕生祝いに贈りたいと。
営業ながら印刷が好きで一人勉強していた光は、思わず声をかけてしまう。自費出版でも印刷会社には見本が残っているかもしれないと。ようやく探し当てた、今は廃業した印刷会社の見本は屋根が破損した結果、見本も損傷していた。光はその詩集が昔の活版印刷で作られたものだと気づき、その会社にはその機械も活字も残っていることから、自分達で印刷しようと決意する。
兄の友人は仲が悪い父の死後、和菓子屋を引き継ぎ、新作で建て直そうとしていたが、売れ行きはかんばしくない。作ったチラシがよくないと思った光は、新たなチラシを作ろうと提案。美濃和紙に手動の活版印刷機で刷ったチラシ。客は増えなかったが、店においたその機械が評判となり、客を呼び寄せ、店の復活に寄与する。
兄の店のバイト茜に写真集の出版を頼まれた光。友達がいない茜の唯一の友達みちる。彼女の勧めで始めた写真。その成果を至急本にしたいと焦るみちるに不審を覚える光だが、協力することに。やめた会社の同僚にデザインだけは依頼し、印刷に向けて動き始めた光たち。だが急にみちるが姿を消し連絡がとれない。そんなとき、みちるの姉から一週間で写真集ができないかと連絡がある。会って聞いてみると、みちるは難病の持ち主で、次の手術で死ぬかもしれないと。それを聞いてなんとかしてやりたいと考える光は、目的の写真集の半分くらいのものを、見本刷りのように一部だけ印刷しようと決意する。なんとか手術前にみちるに見せて喜んでもらえたが、みちるは帰らぬ人となる。無力感に落ち込む光を救ったのは印刷へと彼を進めてくれた恩人の二郎。今度は光を雇ってやると言ってくれる。
人の心を繋ぐ印刷物、そんな三つの心暖まる物語。