猿若捕物帳シリーズ。三編を収録。
「猪鍋」南町奉行所同心の千蔭の義母お駒が妊娠。いまだ十八歳で、普段は明るいため気づかなかったが、病身な実母同様、体が弱かったお駒。つわりがひどくて食べたがらないため、千蔭たちが心配していた。親しい女形の巴之丞の紹介で訪れた店で食べた猪鍋がけっこううまくてお駒の食欲が戻りひと安心。しかし、その料理屋に殴り込む若者、客の食中毒、女将の水死と事件が続き、調べる千蔭。
お駒に子ができたことで跡継ぎの心配から解放感をもつ千蔭に、父の千次郎は見合いを命ずる。子沢山な奥右筆組頭の末っ子だが、身分をひけらかすわけでもなく、嘘を言わないその娘おろくを、千蔭は受け入れ、二人の仲が全編を通じてすすみ、最後にどんでん返しがある。
「清姫」巴之丞が新作の芝居を見に来るようにいうことで、見合い相手のおろくと見に行く千蔭。安珍清姫の幕間に芝居茶屋に立ち寄った千蔭たちは巴之丞が若い娘に刃物で傷つけられるのを目撃。幸い傷は浅かったが巴之丞は一月ばかり休むことになる。犯人を見つけようと調べ始めた千蔭。
「寒椿」南町の千蔭と同じ年頃で器量も似た北町の同心大石新三郎が盗人の手引きをしたと疑われて謹慎処分となる。病身の母と二人暮らしの大石。おりしも北町の当番月で、南の千蔭は表だって調べられない。なんとか友の疑いを晴らそうと密かに調べ始める千蔭。大石には見張りもつき会えない。以前、北町の与力と見合いして断ったことがあるおろくは、その際に大石に送られて帰ったことがある。一度きりのその出会いが、大石とおろくの心に印象深かったようだ。
大石が疑惑を抱いた上司の背徳、そのために逆に罠にはめられた大石。なんとか罠の全貌と上司の犯罪にたどり着いた千蔭だが。あまりに大きな犯罪のため、北町のなかで揉み消される恐れがあると危惧する千蔭。大石とおろくの互いの気持ちに気づいた千蔭は、結納間近なおろくとの縁を断り、友に彼女を譲ることにした。そうすることで城内で大きな力をもつ、おろくの父親を大石の後ろ楯にさせることで、事件の揉み消しをやめさせようとした。
今度こそ所帯を持ちそうな雰囲気だった千蔭だが、またもとの木阿弥になった。
「猪鍋」南町奉行所同心の千蔭の義母お駒が妊娠。いまだ十八歳で、普段は明るいため気づかなかったが、病身な実母同様、体が弱かったお駒。つわりがひどくて食べたがらないため、千蔭たちが心配していた。親しい女形の巴之丞の紹介で訪れた店で食べた猪鍋がけっこううまくてお駒の食欲が戻りひと安心。しかし、その料理屋に殴り込む若者、客の食中毒、女将の水死と事件が続き、調べる千蔭。
お駒に子ができたことで跡継ぎの心配から解放感をもつ千蔭に、父の千次郎は見合いを命ずる。子沢山な奥右筆組頭の末っ子だが、身分をひけらかすわけでもなく、嘘を言わないその娘おろくを、千蔭は受け入れ、二人の仲が全編を通じてすすみ、最後にどんでん返しがある。
「清姫」巴之丞が新作の芝居を見に来るようにいうことで、見合い相手のおろくと見に行く千蔭。安珍清姫の幕間に芝居茶屋に立ち寄った千蔭たちは巴之丞が若い娘に刃物で傷つけられるのを目撃。幸い傷は浅かったが巴之丞は一月ばかり休むことになる。犯人を見つけようと調べ始めた千蔭。
「寒椿」南町の千蔭と同じ年頃で器量も似た北町の同心大石新三郎が盗人の手引きをしたと疑われて謹慎処分となる。病身の母と二人暮らしの大石。おりしも北町の当番月で、南の千蔭は表だって調べられない。なんとか友の疑いを晴らそうと密かに調べ始める千蔭。大石には見張りもつき会えない。以前、北町の与力と見合いして断ったことがあるおろくは、その際に大石に送られて帰ったことがある。一度きりのその出会いが、大石とおろくの心に印象深かったようだ。
大石が疑惑を抱いた上司の背徳、そのために逆に罠にはめられた大石。なんとか罠の全貌と上司の犯罪にたどり着いた千蔭だが。あまりに大きな犯罪のため、北町のなかで揉み消される恐れがあると危惧する千蔭。大石とおろくの互いの気持ちに気づいた千蔭は、結納間近なおろくとの縁を断り、友に彼女を譲ることにした。そうすることで城内で大きな力をもつ、おろくの父親を大石の後ろ楯にさせることで、事件の揉み消しをやめさせようとした。
今度こそ所帯を持ちそうな雰囲気だった千蔭だが、またもとの木阿弥になった。