今作のような結末はあまり好きではないし、読後スッキリしないな。犯人を知りながら、警察にも依頼人にも知らせず、犯人が自殺するのを見逃して、余計な波がたたないように、幕を引く。
始まりは東北、宮城県の奥松島で仙台タンスの製造、修理を行う職人井上のもとに来た修理依頼の電話。名古屋からの依頼に、最初は遠すぎて断るつもりだったが、職人の技を認められ、料金も払うと言われたら断れない。娘とはるばる名古屋までタンスを引き取りに行き、帰った。そのとき、修理を依頼した男が、その夜に殺され、港の運河で遺体が見つかる。さらに預けられたタンスを見せてほしいと言ってきた男がおり、その男がその夜にタンス職人の近くで遺体で見つかる。タンスをめぐって繋がる二つの殺人事件。
最初の依頼人がかつて仕えていて、タンスの持ち主の子孫である名古屋の百貨店の社長は、会社や一族にあらぬ噂や騒動が起こらないようにと、早期な事件解決を望み、浅見探偵に依頼してくる。社長は浅見探偵の兄とは東大での知り合いだった。
タンス職人は隠し戸棚の中から、五言絶句のような漢字のメモと、不等辺三角形の重心にあり、という漢文が書かれているのを見つける。
知らされた浅見探偵は、それがなかなか解けない。絶句にはタンスがおかれていた別荘の名前の漢字が二文字含まれていることや、さらに持ち主だった先先代の奥方の旧姓の二文字まで含まれていることから、当時別荘に逗留していた有名な中国人が記念に書いたものではないかと想像する。その中国人が別荘の庭に隠した宝のありかが記されているのではないかとも。
二番目の被害者は先先代奥さまの遠い親戚で、別荘に残されていた奥さまの家具道具を密かに売却していたらしい。それを手伝ったものが、社長一家のなかにいるのではないかと、推理を進めた浅見探偵は、一見社長に忠実だと思われていた部下の一人に疑いを抱き、ついにその男の告白まで聞くことになる。
しかし、犯人を公にしたら、雇っていた社長も一族も無事ではいられない。それではそもそもの事件解決の依頼の趣旨に反してしまう。そう考えた浅見は、すべてを闇に葬ることにする。
始まりは東北、宮城県の奥松島で仙台タンスの製造、修理を行う職人井上のもとに来た修理依頼の電話。名古屋からの依頼に、最初は遠すぎて断るつもりだったが、職人の技を認められ、料金も払うと言われたら断れない。娘とはるばる名古屋までタンスを引き取りに行き、帰った。そのとき、修理を依頼した男が、その夜に殺され、港の運河で遺体が見つかる。さらに預けられたタンスを見せてほしいと言ってきた男がおり、その男がその夜にタンス職人の近くで遺体で見つかる。タンスをめぐって繋がる二つの殺人事件。
最初の依頼人がかつて仕えていて、タンスの持ち主の子孫である名古屋の百貨店の社長は、会社や一族にあらぬ噂や騒動が起こらないようにと、早期な事件解決を望み、浅見探偵に依頼してくる。社長は浅見探偵の兄とは東大での知り合いだった。
タンス職人は隠し戸棚の中から、五言絶句のような漢字のメモと、不等辺三角形の重心にあり、という漢文が書かれているのを見つける。
知らされた浅見探偵は、それがなかなか解けない。絶句にはタンスがおかれていた別荘の名前の漢字が二文字含まれていることや、さらに持ち主だった先先代の奥方の旧姓の二文字まで含まれていることから、当時別荘に逗留していた有名な中国人が記念に書いたものではないかと想像する。その中国人が別荘の庭に隠した宝のありかが記されているのではないかとも。
二番目の被害者は先先代奥さまの遠い親戚で、別荘に残されていた奥さまの家具道具を密かに売却していたらしい。それを手伝ったものが、社長一家のなかにいるのではないかと、推理を進めた浅見探偵は、一見社長に忠実だと思われていた部下の一人に疑いを抱き、ついにその男の告白まで聞くことになる。
しかし、犯人を公にしたら、雇っていた社長も一族も無事ではいられない。それではそもそもの事件解決の依頼の趣旨に反してしまう。そう考えた浅見は、すべてを闇に葬ることにする。