麹町常楽庵月並の記、第二作。
今作でも話のきっかけは常楽庵に出入りする商人の娘たち。
常楽庵に出入りする骨董屋に前に進められた書画の掛け軸のことを話題にしたばかりに起こったちょっとした盗みが語られる。元々のきっかけを作ってしまった庵主の説得で秘密裏に事件を納める。
二番目の事件では一見自ら首吊りしたかに見えた商家の主だが、不審があり同心与八郎が調べ始める。庵を直前に訪れていた男の態度や彼の置かれた家庭での状況から鮮やかに真相を見破る庵主志乃。
若い娘を突き飛ばし髷を切る変質的な事件が繰り返される。庵に出入りする娘にも怪しげな男が身近に現れ、犯人かと捕らえてみたが、実は不義の子をつくった父親だった。真相を探りだした庵主はそれを秘したまま娘に嫁入りさせる。
最後のタイトル作。ここで常楽庵主志乃の生い立ちと過去、小田切北町奉行との関わりが明らかになる。奉行と幼馴染みだった志野は、奉行が声をかける直前に、書院番として同僚となった男の妻となった。かわいい息子までできたものの、真面目一筋の夫は先輩たちにいじめを受け、失態を演じたのを機に病死。幼い子もあとをおった。傷心の志野は大奥に入ることで生まれ変われた。
間宮仁八郎はその夫に性格や動作が似ていたために、最初から気に入られたらしい。
そんな仁八郎の管轄内で起こった郭での無理心中事件。不審だらけの事件を調べ始めた仁八郎は背後にうごめく悪人の旗本に行き着く。しかも被害者は庵に出入りしていて、仁八郎が気になっていた娘の祝言の相手。頼まれたらとことん調べなくては収まらない。しかもその旗本の実父で今も不正に手を染めている旗本が、志野の夫を死に導いた一人だという因縁の相手だった。
町方には手が出せない悪人の成敗のために、志野は前回は大奥での主だった方に助けられたものの、今回はみすます夫を死なせてしまったことに責任を感じていた愚図な奉行にすべてを任せることにした。いくら悪人でも公になれば家族一族はもちろん多くの家来まで路頭に迷わすことになる。だから悪人だけを処罰するためには日数が必要だった。老中にも繋がる親の旗本は罷免され蟄居、息子の旗本は切腹となる。必ずしも満足できる結末ではないが、それが限界だろう。いい名付けの死に報いるために敵討ちをしたいと言い出したおきゃんな娘はどうやら仁八郎と結ばれるようで、よかった。
今作でも話のきっかけは常楽庵に出入りする商人の娘たち。
常楽庵に出入りする骨董屋に前に進められた書画の掛け軸のことを話題にしたばかりに起こったちょっとした盗みが語られる。元々のきっかけを作ってしまった庵主の説得で秘密裏に事件を納める。
二番目の事件では一見自ら首吊りしたかに見えた商家の主だが、不審があり同心与八郎が調べ始める。庵を直前に訪れていた男の態度や彼の置かれた家庭での状況から鮮やかに真相を見破る庵主志乃。
若い娘を突き飛ばし髷を切る変質的な事件が繰り返される。庵に出入りする娘にも怪しげな男が身近に現れ、犯人かと捕らえてみたが、実は不義の子をつくった父親だった。真相を探りだした庵主はそれを秘したまま娘に嫁入りさせる。
最後のタイトル作。ここで常楽庵主志乃の生い立ちと過去、小田切北町奉行との関わりが明らかになる。奉行と幼馴染みだった志野は、奉行が声をかける直前に、書院番として同僚となった男の妻となった。かわいい息子までできたものの、真面目一筋の夫は先輩たちにいじめを受け、失態を演じたのを機に病死。幼い子もあとをおった。傷心の志野は大奥に入ることで生まれ変われた。
間宮仁八郎はその夫に性格や動作が似ていたために、最初から気に入られたらしい。
そんな仁八郎の管轄内で起こった郭での無理心中事件。不審だらけの事件を調べ始めた仁八郎は背後にうごめく悪人の旗本に行き着く。しかも被害者は庵に出入りしていて、仁八郎が気になっていた娘の祝言の相手。頼まれたらとことん調べなくては収まらない。しかもその旗本の実父で今も不正に手を染めている旗本が、志野の夫を死に導いた一人だという因縁の相手だった。
町方には手が出せない悪人の成敗のために、志野は前回は大奥での主だった方に助けられたものの、今回はみすます夫を死なせてしまったことに責任を感じていた愚図な奉行にすべてを任せることにした。いくら悪人でも公になれば家族一族はもちろん多くの家来まで路頭に迷わすことになる。だから悪人だけを処罰するためには日数が必要だった。老中にも繋がる親の旗本は罷免され蟄居、息子の旗本は切腹となる。必ずしも満足できる結末ではないが、それが限界だろう。いい名付けの死に報いるために敵討ちをしたいと言い出したおきゃんな娘はどうやら仁八郎と結ばれるようで、よかった。