はじめての作家だが前から少し気になっていた。
『東京ロンダリング』は住民が殺人や自殺などで亡くなった事故物件と言われる部屋を浄化するために、誰かをそこに住まわせる一種の仕事。通常、新たに部屋を借りるものには前居住者の情報を公開しなければならないが、二番目の者には請求されない限り公開する必要はない。だから事故物件を浄化するには、事故の情報を承知で、その部屋に一ヶ月ほど住み、その後に普通に借り主を募集すればいいことになる。
事故物件に住み込むものには家賃がただになる他、手当てとして一日五千円が出る。
だから収入がなく、部屋を借りられない者にとってはありがたい話。それだけに途中で逃げられたり居座ったりしないように、住むものは厳重に調べられて決められる。

不倫が原因で離婚されたりさ子が、偶然そうしたロンダリングを扱う相場不動産に雇われて、いくつかの部屋のロンダリングをする様子を描いた作品。なかなか興味深く面白かった。

続編では相場不動産の回りで次々に起こる不審な出来事を描いていきながら、その背景にロンダリング潰しを画策する大手不動産会社の陰謀をちらつかせたものの、はっきりとどうだと描かれていないため、少し物足りなさを感じた。まだ続編がかかれるのかどうか?あとがきではそんな風にも思えるが。

もし出たら読んでみたい