内田さんの『壺霊』のあと、ずっと読んでいたが、 528頁の長編の298頁までが限界か。読み続けるのがしんどくなった。それでも結末が気になって、終わりの数頁に目を通してみたが、なんかよくわからない。

幼馴染みの裕一の葬儀に出た修。寺の息子だった修は父親のしていたこと、母が見逃していたことに嫌気がさして家を出た。仕事も続かず、将来への夢もなく、惰性で生きていた修。幼馴染みの裕一の葬儀に出たことが転機となる。

しばらくあとで死んだはずの裕一の姿を町で見かける。さらにある夜、アパートの部屋に現れた年老いた浮浪者。彼は自分が雄一だと名乗るが信じられない。幼馴染みでしか知らないことも知っていて無視できず、翌日には部屋に通して話を聞く。
考古学に興味を持ち発掘のバイトをしていた裕一は、現場で一枚の絵柄のない古錢を手に入れる。椿神社裏の古墳の発掘に反対していた前宮司が現場で自殺したため、発掘は中止。
知らずに持ち帰った銭を毎日見ているうちに、裕一は精神がおかしくなり、気がついたら、彼は老人の体になっていた。魂だけが老人に乗り移り、彼の体は誰かに乗っ取られた様子。

最初は半信半疑だった修も次第にその話を信じ、どんなわけでそうなるのかを調べ始める。まずは古錢について調べ始め、十数軒目の佐伯に会い、ようやくその正体の一部がわかる。絵柄はないが縁取りがウロボロスの蛇になっている。四十年前にも同じコインを持ち込んだものがおり、いつか同じコインを持ったものが現れたら知らせてほしいと。訪ね当てた屋敷の主は裕一の体のもとの持ち主ですでに死んでいる。事情を知る娘が修たちと協力して調べ始める。
椿伝説、八百比丘尼、人魚を食べて不老不死となった常陸坊海尊、清悦など伝説の人物たちを調べ始めた。朱と水銀などコイン店主でインテリの佐伯の協力で知識は増すが、五里霧中の修たち。

裕一の体を乗っ取った怪物は一体なんだったのか?古墳の中の壺に封印されていたのか?

最後に裕一は首を切り落として死に、修だけが不老不死の身となって生き延びる。そんな結末にも思えたが、なんかもう読む意欲がなくなったので、最後まで読むのはあきらめる。
朱、丹、錬金術などそうした眩学趣味が昔はあったが、今はあまり興味がない。