江戸時代を舞台にしたあやかしが登場するしゃばけシリーズで知られた畠中さん。
今作では舞台は明治になって二十年ばかりの東京銀座。煉瓦街の一角にたつ木造の建物、警察官派出所。一見掘っ立て小屋にしか見えない。そこに交代で詰める巡査の原田と滝。馴染みの牛鍋屋百木屋で顔馴染みの三味線師匠で色っぽい後家のお高。煙草を商う独り者の赤手。
ご一新を迎えて、江戸時代にばっこしたあやかしなど消えてなくなったと思われているが、実は江戸から東京へと土地も時間も陸続き。今も姿を変えて、あやかしたちは生き延びている。
はっきりとは言ってないが、この物語の常連のメンバー足る原田と滝、お高、それにもしかすると赤手も、実はあやかしかもしれない。
そんなメンバーが出くわす事件の数々を描いた短編集。
牛鍋屋の美人の妹娘をめぐる騒動を描いた最初の話。彼女が本とに殺されたのかどうかよくわからなかったが、雨がひどい煉瓦街の派出所でそんな不気味な話を聞かされた騙しの伊勢とかっぱらいの少年長太。
赤手が三歳くらいの娘に付きまとわれ、馴染みの百木屋へ連れてきたら、なんとみるみる成長していく娘。三歳から六歳、十歳、十三歳と、わずかな間に変わっていく。こいつは何者なんだ?娘が所持していた宝石を狙って群がる自称の親たち。最後には高利貸しが名乗りをあげ、娘が承知して、連れて帰る。あとで聞くと若い嫁をもらったと言う。彼女に逆らって傷を受けた赤手。正体に気づいた原田と滝は様子を見に行き、短気を起こして人を傷つけないようにと鬼女に忠告する。
同じ場所で互いに関係の無さそうな五人の殺人死体が発見され、新聞はあやしのしわざだと書き立てる。身重の原田の妻女が誘拐されたと知り、飛び出した原田を助けたのは滝巡査。何かと彼らに近づいていた新聞記者が後ろで糸を引いていた。かまいたちにより成敗される。
さとりというあやかしが本物かどうかを調べてほしいと派出所に押し掛けてくる代言人。その影には初の総選挙に絡む陰謀があった。
江戸の頃近所の若者に恋心を抱きながら親の命で三度も年寄りに嫁にやられ、今は財産を持ち悠々自適の四十代の女。初恋の男を探しに来たら、なんと滝と名前も顔もそっくり。しかし年齢が若すぎる。滝は年を取らないあやかしだった。それを承知してそばに生きることを選ぶ女。
なかなか面白かった。
今作では舞台は明治になって二十年ばかりの東京銀座。煉瓦街の一角にたつ木造の建物、警察官派出所。一見掘っ立て小屋にしか見えない。そこに交代で詰める巡査の原田と滝。馴染みの牛鍋屋百木屋で顔馴染みの三味線師匠で色っぽい後家のお高。煙草を商う独り者の赤手。
ご一新を迎えて、江戸時代にばっこしたあやかしなど消えてなくなったと思われているが、実は江戸から東京へと土地も時間も陸続き。今も姿を変えて、あやかしたちは生き延びている。
はっきりとは言ってないが、この物語の常連のメンバー足る原田と滝、お高、それにもしかすると赤手も、実はあやかしかもしれない。
そんなメンバーが出くわす事件の数々を描いた短編集。
牛鍋屋の美人の妹娘をめぐる騒動を描いた最初の話。彼女が本とに殺されたのかどうかよくわからなかったが、雨がひどい煉瓦街の派出所でそんな不気味な話を聞かされた騙しの伊勢とかっぱらいの少年長太。
赤手が三歳くらいの娘に付きまとわれ、馴染みの百木屋へ連れてきたら、なんとみるみる成長していく娘。三歳から六歳、十歳、十三歳と、わずかな間に変わっていく。こいつは何者なんだ?娘が所持していた宝石を狙って群がる自称の親たち。最後には高利貸しが名乗りをあげ、娘が承知して、連れて帰る。あとで聞くと若い嫁をもらったと言う。彼女に逆らって傷を受けた赤手。正体に気づいた原田と滝は様子を見に行き、短気を起こして人を傷つけないようにと鬼女に忠告する。
同じ場所で互いに関係の無さそうな五人の殺人死体が発見され、新聞はあやしのしわざだと書き立てる。身重の原田の妻女が誘拐されたと知り、飛び出した原田を助けたのは滝巡査。何かと彼らに近づいていた新聞記者が後ろで糸を引いていた。かまいたちにより成敗される。
さとりというあやかしが本物かどうかを調べてほしいと派出所に押し掛けてくる代言人。その影には初の総選挙に絡む陰謀があった。
江戸の頃近所の若者に恋心を抱きながら親の命で三度も年寄りに嫁にやられ、今は財産を持ち悠々自適の四十代の女。初恋の男を探しに来たら、なんと滝と名前も顔もそっくり。しかし年齢が若すぎる。滝は年を取らないあやかしだった。それを承知してそばに生きることを選ぶ女。
なかなか面白かった。