イギリス出身の新鋭女性作家スーザン・エルダーキン。彼女のデビュー作が本書。ケンブリッジ卒業後、スロヴァキアの靴工場で英語教師をしたという経歴は本作を生むきっかけになったのだろう。大学院に進学して、創作科で修士号を受け、奨学金を得て、アメリカのアリゾナで小説執筆のリサーチを行ったのが、本書の誕生に実を結んだ。
何の説明もなく、二つの物語が交互に進んでいく。
ひとつはイギリスのロンドンで母親と暮らしていた三十代独身のシオボルド。アメリカ兵との間に生まれたが、父は戦死。母の死後、ポスターの広告につられて、父の祖国のアリゾナに移住し、砂漠の中に住み始める。
独りヨガをし、読書し、家の回りにサボテンを作る気ままな暮らしから、突然幼い娘ジョセフィンが出てきて、彼女が次第に成長する。屋敷のもとの持ち主のところで働くカウボーイのジャージーが何かと面倒を見てくれて、友になる。
もうひとつの物語は
スロヴァキアの靴工場で働く娘エヴァが、流れ者のアイスクリーム屋ティボルと出会い、駆け落ち、流れ流れてアメリカのアリゾナに。やがてシオボルドの近くで車の故障で立ち往生して知り合う。当時エヴァは臨月。夫ティボルは窃盗で捕まり、シオボルドらは知らぬ振りをする。言葉が通じない男のもとで出産したエヴァ。生まれた子がジョセフィンというわけか。
ならばエヴァはどうなったのか?あれこれ想像させられてしまう。
父親シオボルドとの密接な親子関係はジョセフィンの成長とともにすきま風ができる。学校にかよいはじめて、二人の仲はぎくしゃくし、ある夜ジョセフィンが無断外泊。男を知り、母のことを知りたくなったジョセフィンに父が話し出す場面で物語は終わる。
謎ときめいたミステリー的なところもあるが、エヴァがティボルに感じた謎、エヴァの最期の謎。たった独り広漠した中で暮らすシオボルドの哲学というか世界観の一部はジョセフィンにも伝わっている。自然に立ち向かう人生。
訳者によれば、著者にはユーモアのセンスもあり、映画やテレビドラマ、アメリカの小説の一場面を真似た状況が書かれているとか。
正直、よくわからない謎もあり、楽しめたとは思えないが、でもつまらなかったわけでもない。第三作はオーストラリアを舞台に、そこで暮らす少年と先住民の精霊との交遊が描かれているとか。次回借りて、読んでみようか。
何の説明もなく、二つの物語が交互に進んでいく。
ひとつはイギリスのロンドンで母親と暮らしていた三十代独身のシオボルド。アメリカ兵との間に生まれたが、父は戦死。母の死後、ポスターの広告につられて、父の祖国のアリゾナに移住し、砂漠の中に住み始める。
独りヨガをし、読書し、家の回りにサボテンを作る気ままな暮らしから、突然幼い娘ジョセフィンが出てきて、彼女が次第に成長する。屋敷のもとの持ち主のところで働くカウボーイのジャージーが何かと面倒を見てくれて、友になる。
もうひとつの物語は
スロヴァキアの靴工場で働く娘エヴァが、流れ者のアイスクリーム屋ティボルと出会い、駆け落ち、流れ流れてアメリカのアリゾナに。やがてシオボルドの近くで車の故障で立ち往生して知り合う。当時エヴァは臨月。夫ティボルは窃盗で捕まり、シオボルドらは知らぬ振りをする。言葉が通じない男のもとで出産したエヴァ。生まれた子がジョセフィンというわけか。
ならばエヴァはどうなったのか?あれこれ想像させられてしまう。
父親シオボルドとの密接な親子関係はジョセフィンの成長とともにすきま風ができる。学校にかよいはじめて、二人の仲はぎくしゃくし、ある夜ジョセフィンが無断外泊。男を知り、母のことを知りたくなったジョセフィンに父が話し出す場面で物語は終わる。
謎ときめいたミステリー的なところもあるが、エヴァがティボルに感じた謎、エヴァの最期の謎。たった独り広漠した中で暮らすシオボルドの哲学というか世界観の一部はジョセフィンにも伝わっている。自然に立ち向かう人生。
訳者によれば、著者にはユーモアのセンスもあり、映画やテレビドラマ、アメリカの小説の一場面を真似た状況が書かれているとか。
正直、よくわからない謎もあり、楽しめたとは思えないが、でもつまらなかったわけでもない。第三作はオーストラリアを舞台に、そこで暮らす少年と先住民の精霊との交遊が描かれているとか。次回借りて、読んでみようか。