売れないホラー作家津久田舞々、担当編集者から言われた方針転換に乗って訪れた過疎の町こがね。かつて裏山で金が出てにぎやかになったものの、金が以後見つからず寂れた町。その町長からの依頼で、町に住み、町のことを小説にしてもらいたいと。
駅を降りても何もない町。暑さのなか水を求めて歩き続け役場に到着。町長が案内してくれたのはひなにはまれな洋館。この町の名士が建てた館は無人のまま放置されていた。そこに住み、町に関する小説を書けば、滞在中の宿も食料も提供される。うまい話に乗る舞々。
庭の奥にある石の鳥居とほこら。町の名士片喰鐵山が信仰した神がまつられているという。そのほこらから助けを求める女性の声がして、扉の封印を解いて開けると、飛び出してきたのは幼女。伏女だと名乗る。塞の神だと後でわかる。
館の主鐵山は回顧録を残しているが行方はわからないと言う。後でそれが見つかるが、バンドが鍵で締められていて、鍵探しをしなければならなかった。

その過程で次々と奇妙な神が登場する。老人姿のたたり神英丹、殺したいものを告げれば殺してくれると言う。直垂れに烏帽子姿の少年、主税は稲荷神だという。セーラー服の少女愁李は水神だという。さらに太古の神を山で封印していた黒い僧衣姿の刑檀は道祖神だと名乗る。
夢とうつつの混乱したなかで次々と難問ができ、神様たちが現れてくる。

町長が何かたくらんでいる。かつての金山から何かが現れるのを待ち望んでいる様子。舞々を雇ったのも実はそのためだった。舞々の前に現れた神々、今では捨てられた神々により、鐵山がかつて封印していた太古の神の登場を促すために舞々は雇われたらしい。
捨てられた神により町長や町民が実は幽霊だと知らされた舞々。町長らは太古の神を復活させることで、自分達の現世への復帰を画策していた。遥か太古、知能を持つ恐竜にまつられていた巨大な神がついに姿を現した時、その神は町長らの幽霊を丸飲みし、自らの現世復帰を画して、橋渡し役となる舞々の体内に入り込む。そのために体を小さくした神を捕まえて、再び封印となった捨てられた神々。
どこからどこが現実で夢で幻想なのか、読んでいると迷ってくる。

一件落着後、舞々は捨てられた、現代人に忘れられた神々に興味を覚え、担当編集者ともどもに全国各地に取材の旅をするようになる。
創作意欲をなくしていた舞々は今、彼ら捨て神を書き残そうとしている。