著者のふるさと静岡が舞台の青春小説。主人公は高校二年の早季子。父を幼い頃になくし、中学に上がる前に祖父もなくなり、母と二人暮らし。商店街の外れにあった和紙店を縮小して母が経営してる。祖父が存命中は折り紙の教室も開いていた。早季子は教室ではなく、祖父にじかに教えられた。
高校入学したときに付き添いの母の肩についた桜の花びらが縁で同級生の和志と知り合い、互いに好感を持つ。春に行われた文化祭などもある伝統の行事卯高祭で、クラス対抗の仮装祭以後、姿を見せなくなった和志は難病のために亡くなった。細胞の自己再生力が減退するという難病。死んだあとに事情がわかった。
突然の死を受けとめかねて、早季子はいつしか彼のことを考えないようにしていた。そんな早季子のもとに白紙の葉書が二年になってから届く。一夜明けると、その葉書が折り紙の猿に変わっていた。畳み込まれた中に見える宛先の自分の名前。それを見て思い出した。以前和志が年賀ハガキを折ってつくった猿をくれたことがある。そこにある字と筆跡が同じ。つまり死んだ和志から届いたハガキということになる。
母の店で女性客が、手伝っていた早季子に声をかけて、謎めいたことを言った。これから不思議なことが起こるかもしれないが怖がらないで。男の人はいつだって奇跡を起こしたいと思っていると。
これがそれなのか。戸惑う早季子。
和志は昔、祖父の折り紙教室にも通ってきていて、今は独学で折り紙に夢中な男子。仮装大会でも彼の発案で折り紙を使ったショーをやるつもりだったが、にわか雨のために失敗し、そのまま彼は死んでしまった。
一年の時の早季子と和志のぎこちないつきあいと、二年の早季子の様子が変わりばんこに描かれていて、最初はよくわからず戸惑った。
やがて高校卒業生で大学教授になった人の講演会があり、そのあとに早季子は呼ばれて、ようやく事情が明らかになる。紙にも携帯記憶のような仕組みを組み込むことができる研究をしていた学者が、和志に頼まれて、死後に自分の思いが早季子に伝わるようなことを考え出した。その学者も早世したので、先輩である教授が二人の遺志を引き継いで早季子にハガキを出したらしい。
折り紙世界の奥深さについては、以前読んだ小説で知っていたが、それに瀬名さんらしく先端科学を結びつけて奇跡を見せたわけだ。ほんとにそんなことができるのかな。
高校入学したときに付き添いの母の肩についた桜の花びらが縁で同級生の和志と知り合い、互いに好感を持つ。春に行われた文化祭などもある伝統の行事卯高祭で、クラス対抗の仮装祭以後、姿を見せなくなった和志は難病のために亡くなった。細胞の自己再生力が減退するという難病。死んだあとに事情がわかった。
突然の死を受けとめかねて、早季子はいつしか彼のことを考えないようにしていた。そんな早季子のもとに白紙の葉書が二年になってから届く。一夜明けると、その葉書が折り紙の猿に変わっていた。畳み込まれた中に見える宛先の自分の名前。それを見て思い出した。以前和志が年賀ハガキを折ってつくった猿をくれたことがある。そこにある字と筆跡が同じ。つまり死んだ和志から届いたハガキということになる。
母の店で女性客が、手伝っていた早季子に声をかけて、謎めいたことを言った。これから不思議なことが起こるかもしれないが怖がらないで。男の人はいつだって奇跡を起こしたいと思っていると。
これがそれなのか。戸惑う早季子。
和志は昔、祖父の折り紙教室にも通ってきていて、今は独学で折り紙に夢中な男子。仮装大会でも彼の発案で折り紙を使ったショーをやるつもりだったが、にわか雨のために失敗し、そのまま彼は死んでしまった。
一年の時の早季子と和志のぎこちないつきあいと、二年の早季子の様子が変わりばんこに描かれていて、最初はよくわからず戸惑った。
やがて高校卒業生で大学教授になった人の講演会があり、そのあとに早季子は呼ばれて、ようやく事情が明らかになる。紙にも携帯記憶のような仕組みを組み込むことができる研究をしていた学者が、和志に頼まれて、死後に自分の思いが早季子に伝わるようなことを考え出した。その学者も早世したので、先輩である教授が二人の遺志を引き継いで早季子にハガキを出したらしい。
折り紙世界の奥深さについては、以前読んだ小説で知っていたが、それに瀬名さんらしく先端科学を結びつけて奇跡を見せたわけだ。ほんとにそんなことができるのかな。