どうにか最後まで読み終えたものの、正直よくわからない。家族の話だとは言えるか。一見仲のよい家族に見えても、その内実はさまざま。喧嘩とか憎しみはなくても、家族でも個人それぞれは別の思惑を隠し持っているのかもしれない。

主人公はラッパー家の次女ヒーロー十二歳。母親は子育てに関する本で有名になり、今は大学教授。大学時代に知り合った夫マイクは主夫業を楽しんでいる。
長女ギネブラは少女時代の大人びた発言のために有名になり、母親の教育論の見本として知られた。
頭がよくて何でも口に出してしまうギネブラは成人すると母親と言い争い、家出してしまう。
長男アソルは幼い頃から数学や物理の難解な本に夢中で、家族とは疎遠に見えて、ちゃんと耳をそばだている。
ギネブラやアソルとは十年遅く生まれたヒーローは、姉と同じでは居場所がなくなると感じて、寡黙症になっていた。しかし、それは半ば偽装で、兄のアソルとはたまに話していた。黙っている方が家族の中で目立つと感じたヒーロー。

母親の稼ぎで、大学に程近い高級住宅街に引っ越してきたラッパー家。近くの公園に隣り合う塀で囲まれた屋敷があり、うっそうと繁る庭木は森のよう。いつも一人で空想の中で過ごすヒーローはその屋敷に侵入し、女主ミス・クレデンスと知り合う。その父親は高名な学者で大学の副学長を勤めた人。その父と同じようにメンサ会員になった娘も頭はよいが、家事は何もできない。庭は荒れ放題、後に屋内も荒れてるとわかる。ヒーローは余計な話をしないことから気に入られ、ミス・クレデンスから最初は庭仕事を頼まれ、さらに屋内の仕事まで賃金をもらってするようになる。そして屋敷の秘密に気がつき、調べようとする。
家出していたギネブラが同棲していた男の連れ子サムと帰宅するが、まだ他にも秘密がありそうな様子。
そんなヒーローがクレデンス家の秘密を知り、幽閉されていたミス・クレデンスの娘と部屋に閉じ込められたとき、家族が総出で助けに来てくれた。その事件をきっかけに話をするようになるヒーロー。
三年後、家族にはギネブラが生んだ子と母親アニーが高齢出産した子が加わる。さらに幽閉されていたクレデンス家の少女が回復しつつあるとき、アニーは彼女も引き取ろうと言い出し、夫マイクと口論している。どんなにえらくなっても家族を大事にする母親アニーが中心なのかな?