警視庁殺人分析班シリーズの著者による別のシリーズ、特捜7の一冊。
こちらは警視庁捜査一課七係の七人の個性的な刑事が活躍する。

江戸川区谷河内の民家の庭先で奇妙な遺体が発見される。頭部を包帯でぐるぐる巻きされていて、口内にはケーキなどに使われる保冷剤の小袋が詰め込まれている。包帯をほどいても顔には傷ひとつなく、何のための包帯か不明。
ブランドものの背広には隠しポケットがあり、そこにロッカーの鍵が見つかる。
やがて銀行の貸金庫の簡易版と言える民間の貸しロッカーの鍵とわかり、開けてみると、奇妙なものが。人物写真と、小瓶に入った人の小指の一部。

筋読み班の岬は、捜査本部に応援で駆り出された葛西署の女刑事里中がコンビにされ、事件の概要を知るために動き出す。里中が愛読してる投資雑誌にエッセイを寄せていた個人投資家市野が被害者だと判明。

市野の自宅の部屋にあった地図になぜか十六ヶ所の黒丸がついていた。その一つが遺体のあった場所。ロッカーの契約も地図の発行も十一年前、なにか関係があるのか。

市野宅に誘拐犯からの電話があり、子供を預かっていると言う。夫の死を知らされたばかりの妻は困惑して警察に通報。特殊班SITが担当。一課に対抗心を燃やす。

地図の黒丸を調べ始めた岬は、第二第三の死体を見つけることになる。さらにどちらにも頭部の包帯と口内の異物と言う共通点があり、同一犯による連続殺人事件の様相が。それぞれが同じようにホルマリン漬けの指と写真を隠し持っていた。写真に写るのは別人だが、被害者が写る写真もあり、なにか関連がありそう。
やがて十一年前に起こった銀行輸送車の襲撃とニ億円強奪事件、それに加わった男が直後に殺されていたことが判明。

結果は殺された男の婚約者による復讐だとわかる。四人の犯行の男女が互いを牽制して、死者と写真を撮り、死者の四本の指を持つことで誓った指の盟約をしたことがわかる。

七人の刑事がそれぞれ得意分野に専念して捜査に加わること、ときに非公式な会合で事件を分析する点で、殺人分析班と似たような設定だ。

こちらのシリーズ作もまだあるようだが、図書館にあれば読んでみようか。