生活安全課0係、何でも相談室シリーズの三作目。

今回の相談事は警察に見学に来ていて知り合った小学生からの相談。マンションで独り暮らしの祖母のもとに三十万円の現金が投げ込まれたという。誰が何のために投げ込んだのか?怪しい金ではないのか?

主人公の変人キャリア警部の小早川が今回も気軽に引き受けて、相棒の高虎とマンションへ行き調べてみると、どうやら他の住人のもとにも十万円が投げ込まれている。金額の差はなにか?もらったのが古くからの住人だけというのはどういうわけか?

今回は0係の事務職員靖子の婚活に関わる話も出る。毒舌でオールドミスと陰口を聞かれる靖子だが、実はバツイチで高校生になる息子もいる。男には懲りたつもりだが、係長からアラフォーで最後のチャンスだと言われて、その気になり、結婚相談所に登録。三人目に会った男がイケメンで事業主、しかも男の方から指名されたため、疑心暗鬼に。様子が変だと心配した小早川たちが男を調べてみると、なんと幼い頃に死に別れた母親が靖子にそっくり。母の代わりと知った靖子はきっぱり断る。

さらに小早川の相棒高虎は妻と娘が実家に戻り独り暮らし。仕事にかまけて夫婦仲が悪くなり、娘が引きこもり、妻もノイローゼ。前の事件で知った乗馬にはセラピー効果があるという警部の話。気まぐれで体験乗馬をしてみたら意外と楽しく癒される。競馬で得た金でクラブに入会。自分の境遇に似た老いた馬にはまる。やがて妻子を誘うようになる。

警察内で問題を抱えた駄目人間ばかりを集めた0係だが、それぞれには個人的な事情とか問題も抱えている。

そんな彼らを読むのも悪くない。より親近感が持てる。

大金の投げ込みは、昔このマンションで盗難にあった住民への償いだとわかる。