ようやく読み終えた。やはりいいな。

杉並中央署生活安全課内に突然誕生した何でも相談室。そこに科学警察研究所から異動してきたキャリア警部小早川。署内の各課からもてあまし者や役立たずが集められていることから、0係と陰口をされる部署。巻頭のエピソードからどうやら小早川を買い殺しにするために設置された様子。

小早川は頭はいいし、心理学的な犯罪学に造詣が深いことから、他人の心理を理解する力に優れている。嘘をついてるかどうかを瞬時に把握するし、プロファイリングも知識豊富。それでいて自分の小とはあまり気にしないため、空気が読めないことや、気持ちを正直に口にしてしまうため、ひんしゅくを買ったり、うらまれたり。

学問として研究したことを実地に確かめることを望んで、キャリアなのに現場刑事になった。

異動した署ではおりしも管内にやくざなどへ情報を横流しする警察官がいるらしいということで、監察官が本庁から来ている。

何でも相談室というだけあって、一見事件とも言えない雑多なことに対応しなければいけないのだが、小早川は嬉々として率先して動くことで相棒になった高虎をひんしゅくさせる。ぼや騒ぎ、深夜に家の前で怪しい挙動の男、認知症らしく徘徊する老婆、DV被害の女性、五歳で電車に乗って家出する少女。

小早川はぼや騒ぎが続くことを気にして,一人プロファイリングして、放火魔を特定しようと孤軍奮闘。ぼやなら生活安全課で扱うが、連続放火や死人が出たら殺人課の担当になり、彼には捜査権がない。一課の連中に自分の調査結果を教えたり予想して教えるが。どこも忙しく、結局は死人が出るまでは本腰を入れない。
警察情報の横流しにより、翌日には逮捕予定のばくち場の店長が放火により死亡。それにより突破口が開かれる。犯人を知っていると吹聴して、小早川自身がおとりとなり、事件は一気に解決。

一見つまらないことに思えたことの真相も明らかになる。家族の問題が根底にあり、突き詰めての解決までは小早川にもタッチできないが。異常の原因や訳がわかれば、解決への糸口になる。

役立たずと思われている0課の面々にも隠された事情や秘密があり、その能力もなかなかのものがあることもあきらかになっていく。個性的な面々が、小早川によりいかに変わるかも注目したいな。