『シェパートン大佐の時計』の続編。今作ではディビッド、ヒューズ、アーサーの三人は中学生になっている。

話の発端は発明好きな牧師の息子ヒューズが、古代ローマ軍が使っていた投石機をつくったこと。試し打ちした石が教会のステンドグラスを割ったものの、見つからないのをよいことに放置していたら、割れた窓から侵入したはとが教会の天井近くの壁がんに巣を作ってしまう。その巣の取り去り作業をしたアーサー。壁がんに何もないことに疑問を抱いたディビッド。調べてみると、そこには聖母マリア像があったはず。それはどうなったのか?
三人が暮らす町の隣の谷間ハイ・フォース、そこに今一人暮らす郷士の末裔の老女ミスキャデル。実は先祖の郷士が強引に教会のステンドグラスや回廊の一部を自分の屋敷に買い取っていた。同じように聖母像も持ち出したのか?
教会の記録から、当時破損した由緒ある教会を修理していたアダムズが郷士に頼まれたものの、理不尽だと郷士に渡さず、どこかに隠したらしい。なんの記録も残らず、聖母像の行方は探しようがない。ただミスキャデルは何か知っている様子だが、三人のいたずらに腹をたて教えてくれない。

キャデルの屋敷の隣には小さな教会をはさんでゲスト用の屋敷ハイ・フォースがあった。それを人に貸すことで金を得ていたミスキャデル。新たにそこを借りたのは退役した海軍提督と砲手ガンズ。三人は二人と知り合い、新たな楽しみと冒険をする。投石機と大砲の打ち比べを考えたり、谷間の池で密かに大砲を打ったり、鳥の巣と化していた小さな教会を清掃し、盗まれた鉛の屋根の代わりに、船舶用の青銅坂を取り付けたり。

数百年ぶりの寒波が襲い、雪に埋もれたアーサーの牧場で、羊を集めるのに奮闘する三人や提督たち。まともに食料の備蓄もなく、雪に閉じ込められていたミスキャデルを彼らで救うことで、彼女から聖母像のありかを教えられる。ハイ・フォースの階段の壁がんの奥に塗り込められていた。

アダムズの遺言に従い、聖母像は元の教会に戻される。提督はあらたに河川を航行していた木造船を手に入れ、かねての夢だったイギリスの沿岸一周の航海に出ることになり、三人や町の人々と別れを告げる。提督が借りていたハイ・フォースはフランシスコ会の施設となり、小さな教会も彼らが使うことになる。彼らが居着くことで、ミスキャデルの世話も心配なくなる。