カナダ生まれで、イギリスで海軍に入り、戦後牧師となったフィリップ・ターナーがはじめて書いた児童文学で、1964年に出た作品。後に同じ三人の少年が成長した姿で出てくる続編を翌年に出し、カーネギー賞を受賞。
イギリスの架空の港町ダーンリィ・ミルズを舞台に十代の少年の三人による秘密の探索と泥棒退治の顛末を描いた物語。
大工の息子で足が不自由で空想好きなディビィ、農場の息子で活動的なアーサー、牧師の息子で発明好きなピーター、三人はいつも一緒。教会の聖歌隊の一員であり、教会内部の秘密の探検も一緒に過ごす遊び仲間。

きっかけは教会番のチャーリーじいさんの目を掠めて、入ってはいけない回廊に上がったこと。見つかりそうになり隠れたのがパイプオルガンの内部。そこで見つけた古い新聞の切れはし。
1914年第一次大戦が始まる直前、町の外れにある農場が焼け落ち、主のシェパートン大佐の遺体がみつかったことを報じているが、詳しい死因などが書かれた部分がちぎれている。
大工のディビィの仕事場には五十年前にシェパートン大佐から修理に出されと時計が引き取りのないまま残っていた。死んだから来られなかったのだ。何かの秘密を嗅ぎ付けた三人は大佐のことや焼死事件のことを調べ始める。何人か大佐を覚えている住民もいたが、その正体は不明。どうやら大戦前のドイツを調べていた情報局に関わりがあるらしい。そしてなぜか死ぬ直前にディビィの祖父に修理の必要がない時計を受け取りに来させていた。今はアーサー家の納屋になっていた大佐の住まいには金庫があり、その中身が保存されていて、ひとつの鍵があった。それによりディビィの家に預けられていた時計を開けてみると、書類が見つかる。大戦勃発前にドイツ軍の布陣を詳細に知らせる書類だった。不幸にも国のためには役立てなかったが、偉大な英雄が身近にいたことに三人は誇らしい。教会に墓が残っていたが無銘。折しも教会の屋根の鉛板を盗もうとした泥棒一味を三人が協力して撃退し逮捕させる。その褒賞金を使って町の英雄の新たな墓碑を作り、住民で記念式を行う。三人の活躍はイギリス中にニュースで知られ、一時は取材が殺到。
ディビィは足の手術を受け、友と同じように走り回ることができるようになる。
古くさい感じだが、心暖まる話。続編も引き続き読もうか。