がまくら市という架空の町を舞台したミステリーを十一人の七十年代生まれの油の乗った作家が競作しているアンソロジー。それが二冊の文庫となっている。
第一冊目では道尾秀介、伊坂幸太郎、大山誠一郎、福田栄一、伯方雪日の五人が、第二冊目では、北山猛邦、桜坂洋、越谷オサム、秋月涼介、米澤穂信の六人が様々なジャンルのミステリーを書いている。

私は短編があまり好きではない。特にミステリーでは登場人物よりも謎とか謎解きが中心になって、人物の描写がお粗末なことが多く、感情移入ができないため、楽しめない。ロジックとか推理を楽しむことができなくなった。

十一編読んで気に入った作品があったかどうか。第一冊目の福谷さんの「大黒天」は割りと印象的だな。あとは驚きはあってもなんか絵空事の印象で楽しめなかった。

まあとにかく気になっていた本が読めた子とで満足していこうか。気に入った作品があまりないことから、その作家をさらに読みたい気にもなれないかな。唯一気に入った作品の著者福田さんも巻末解説の略歴を見るとあまり読みたい気にはなれない。作品を見つけたら読んでみてもいいが。
短編ミステリーはやはりもう楽しめない年なのか、年というよりも好みの問題かな。