ダイドーシリーズの番外、ダイドーの腹違いの妹イスの北の国での冒険を描いた『少女イス 地下の国へ』の続編。
行方知れずのいとこの少年アランと共に南へ帰ってきた二人は、まずはアランのお母さんに会おうとフォークストンへ。
両親が属する沈黙教団が嫌で家出したアランは母ともまともに話したこともなかった。会うことに不安を覚えながら、海辺の町に戻ったものの、母の姿がない。教団も別の町へ移っていて、教団に関わりのあるアランには住民は冷たい。町は大陸を結ぶ地下道を走る列車を利用した密輸団陽気な紳士たちに牛耳られている。彼らによりさらわれ教団の新たなリーダーとなったドミニク・トワイトに預けられていた幼い子供の扱いが我慢ならなかったアランの母親はその子をつれて行方をくらましていた。母の行方を求めるアランたちは、岬に屋敷をもつフィッシュスキン元提督を訪ねた二人は、アランの母が残した絵画を持ってくるように言われ、地下の洞穴に置いたまま閉じ込められてしまう。迷路のような地下をさ迷い、宝物を発見した二人はどうにか洞穴を抜け出す。

イスがかつて姉ペニーと暮らしていた森の中の小屋、そこにアランの母が逃れたと知った二人は行ってみるが留守。でも手がかりがあり、なんとか再会する。

密輸団や沈黙教会の新リーダー、そして提督の三者にはなにか隠された繋がりがある。アランの母がつれていった約束の子、アランたちが見つけた宝物をめぐって、暗躍が続く。誰が敵で誰が味方か、心で話ができるアランやイスだが、なかなか解決の道が見つからず、二転三転。
芸術家が輩出するものの、善人と悪人がいるトワイト一族。アランは歌の才があり、母親は絵の才が、イスには心で話す才がある。

呪われた首飾りの悪い光線で教団リーダーは死に、密輸団も都合よく自滅して終わるのは安易に思えたが、なかなか面白かった。

次はまたダイドーの冒険が続くはずなんだが、翻訳はいつ出るんだろう。著者の死でシリーズは完結しているが、最後はどうなるのか。サイモンは王家に繋がる公爵となり、いまや新たなイギリス王。ダイドーは后になるのだろうか?