プロローグに登場する怪しげな男が犯人だと思っていたが、違っていた。人見知りの人形作家。

東京葛西の鉄道下のトランクルームで発見された腐乱死体。裸で一時拘束されていた中年女性。死因は頭部への三つの殴打、しかも三つとも凶器は似ているが別物。複数犯か。腐乱状態は一週間くらいと思われた。

そこに登場した法医昆虫学捜査官の赤堀。虫の状態から、死体は一時冷凍保存されていた、トランクルームに入れられてからは一週間くらいだが、死んだのはもっと前だと判明。しかし殺害現場を突き止める遺留品もなく、遺体の身元も容易にわからない。

現場で見つかった植物の種と変種のとんぼ。それらをもとにして赤堀はついにそれらが生息していた場所と殺害現場を発見。山奥の村に捜査本部はおかれて、現場で見つかった指輪によりようやく被害者の身元がわかる。臓器移植のコーディネーターをしていたが、不正な取引をしたことで退職し行方不明。

そこから臓器移植にまつわるトラブルが原因と思われた。移植を受けた庄屋一族の娘と彼女に引かれる移住してきた人形作家の青年が行方知れずに。犯人に拉致されたらしい。痕跡を見つけた赤堀も囚われ、危機一髪で警察が突入。

一気に読める面白さ。さすがに赤堀先生は笑わされて感心させられる。警視庁刑事岩楯と所轄の若手刑事月縞が次第に相手を認めていく過程も興味深い。

また続きが読んでみたいな