著者のことはミステリー作家だとばかり思っていた。たまに医療関係の話が出ても丹念な取材による創作だと。
略歴を見て、誤解だとわかった。京大医学部出身の精神科医、心理療法士でもある。そんな著者が専門の分野を舞台にしたいわゆるお仕事小説だった。
大学院を出たものの就職が決まらず、焦っていた主人公美夢は、ようやく面接を受けることができて、運よく就職できた。開業したばかりの小さなメンタルクリニックだが、スタッフが美夢を含めて多すぎるほど。仕事をはじめて、院長が奥田マジックと呼ばれる有名な治療家だと知る。
就職を求めて面接で院長に宣言した目標がタイトル。新米ながら少しづつ仕事になれ、学問としてしか知らなかった技法のあれこれが、実際の治療の場でどのように使われ、どんな効果をもたらすかを身をもって学んでいく新米療法士美夢の成長を描いた作品。
四つのケースで扱われる問題は解離性障害の男性、注意欠陥ADHDの息子とその母親、潔癖性の若い女性、安全基地を持たず、誰にでも演技して接していた歯科医。患者にはまずはスタッフが30分くらい話を聞き、その結果を報告した後に、院長の診察に入る。前もって行うインテークで聞き取れなかった新たな事態や原因が、経験豊かな院長の診察で見つかることもある。それはひとつには患者自身が無意識に隠していたり気づいていなかったことを、話の端から院長が気づいたから。
名前の通り、美夢は毎晩のように夢を見ては、手近に置いてある夢辞典で意味を調べている。一見不吉なようでいて、実は吉の夢だったりして、面白い。
最後の方では年頃になっても彼氏がいないことに悩み、潔癖性を現す美夢。実は幼い頃に生き別れた父親の影が背後にいることをほのめかすだけで終わっている。更なる続編が出て、彼女の悩みが解消されるのかどうか。
でも、どちらかといえは、続編まで読みたいとは思わないかな。そんな仕事に関係しているとか、病気に関わっているならば興味は増すだろうが、こうした専門的な治療の内容だけではあまり面白くない。
著者は小説だけでなく、精神科医としても多くの著書を持つらしい。この作品の院長は著者自身がモデルなのかもしれない。
略歴を見て、誤解だとわかった。京大医学部出身の精神科医、心理療法士でもある。そんな著者が専門の分野を舞台にしたいわゆるお仕事小説だった。
大学院を出たものの就職が決まらず、焦っていた主人公美夢は、ようやく面接を受けることができて、運よく就職できた。開業したばかりの小さなメンタルクリニックだが、スタッフが美夢を含めて多すぎるほど。仕事をはじめて、院長が奥田マジックと呼ばれる有名な治療家だと知る。
就職を求めて面接で院長に宣言した目標がタイトル。新米ながら少しづつ仕事になれ、学問としてしか知らなかった技法のあれこれが、実際の治療の場でどのように使われ、どんな効果をもたらすかを身をもって学んでいく新米療法士美夢の成長を描いた作品。
四つのケースで扱われる問題は解離性障害の男性、注意欠陥ADHDの息子とその母親、潔癖性の若い女性、安全基地を持たず、誰にでも演技して接していた歯科医。患者にはまずはスタッフが30分くらい話を聞き、その結果を報告した後に、院長の診察に入る。前もって行うインテークで聞き取れなかった新たな事態や原因が、経験豊かな院長の診察で見つかることもある。それはひとつには患者自身が無意識に隠していたり気づいていなかったことを、話の端から院長が気づいたから。
名前の通り、美夢は毎晩のように夢を見ては、手近に置いてある夢辞典で意味を調べている。一見不吉なようでいて、実は吉の夢だったりして、面白い。
最後の方では年頃になっても彼氏がいないことに悩み、潔癖性を現す美夢。実は幼い頃に生き別れた父親の影が背後にいることをほのめかすだけで終わっている。更なる続編が出て、彼女の悩みが解消されるのかどうか。
でも、どちらかといえは、続編まで読みたいとは思わないかな。そんな仕事に関係しているとか、病気に関わっているならば興味は増すだろうが、こうした専門的な治療の内容だけではあまり面白くない。
著者は小説だけでなく、精神科医としても多くの著書を持つらしい。この作品の院長は著者自身がモデルなのかもしれない。