鎌倉河岸捕物控シリーズ第二十八巻。
鎌倉河岸の八重桜が花を咲かせた二月、事件もなく穏やかな日日、かねての計画だった隠居たちによる吉原登楼。金座裏の九代目宗五郎、番頭格の八百亀、酒問屋豊島屋の隠居清蔵、呉服屋松坂屋の隠居松六の四人。古町商人として名を知られた三人は、八百亀を押上村の大旦那に祭り上げる趣向で、当代一の高尾太夫の宴席に臨んだものの、場をひっさらったのは、宗五郎が九代目就任前に遊んでいた頃に覚えた新内節だった。
のんびりしていたが、実際には東北などから食い詰めてやってきた浪人による強盗や、若い女性の失踪事件が起きていた。
世間を騒がす強盗の模倣犯と思い捕まえた浪人の一人が仲間や役人を殺して逃げ出す。面目を潰された金座裏や北町奉行所の探索は思わぬ大物を手繰り寄せることになる。
吉原で宗五郎のことをしきりに気にしていた客が気になり、密かに探索していた八百亀。親分を若い頃の呼び名で呼んでいたことから、そいつが昔馴染みではないかと探索していった結果、ついに昔の遊び仲間についていた破戒坊主の三男坊を思い出す。長年の嫉妬だけではなく、何か悪事をたくらんでいると感じた金座裏の面々は、仲間はじきされていた手下亮吉の機転の追跡で、居場所を突き止め、ついに逮捕する。
これら二つの事件と共に今回描かれたのは、十代目を就任した豊島屋の主の結婚話。持ち込まれる候補に耳を貸さない主には決めた女がいるのではないか。ラスト近くになり、その相手が明らかになる。京に修行に出ていた頃に知り合った西陣の機屋の娘とわかり、その辺りに縁がある松坂屋の隠居が橋渡しをすることになる。奥手で互いに気持ちを確かめあっていないといいながらも、京と江戸の遠距離で交わした手紙が百通。これは次回くらいに実を結ぶのかな。一応、私の見込みでは三十巻くらいがシリーズ完結。ならばあと二作で終わる。どんな結末が待つのだろうか。楽しみであると共に、いくぶん寂しさも感じる。
鎌倉河岸の八重桜が花を咲かせた二月、事件もなく穏やかな日日、かねての計画だった隠居たちによる吉原登楼。金座裏の九代目宗五郎、番頭格の八百亀、酒問屋豊島屋の隠居清蔵、呉服屋松坂屋の隠居松六の四人。古町商人として名を知られた三人は、八百亀を押上村の大旦那に祭り上げる趣向で、当代一の高尾太夫の宴席に臨んだものの、場をひっさらったのは、宗五郎が九代目就任前に遊んでいた頃に覚えた新内節だった。
のんびりしていたが、実際には東北などから食い詰めてやってきた浪人による強盗や、若い女性の失踪事件が起きていた。
世間を騒がす強盗の模倣犯と思い捕まえた浪人の一人が仲間や役人を殺して逃げ出す。面目を潰された金座裏や北町奉行所の探索は思わぬ大物を手繰り寄せることになる。
吉原で宗五郎のことをしきりに気にしていた客が気になり、密かに探索していた八百亀。親分を若い頃の呼び名で呼んでいたことから、そいつが昔馴染みではないかと探索していった結果、ついに昔の遊び仲間についていた破戒坊主の三男坊を思い出す。長年の嫉妬だけではなく、何か悪事をたくらんでいると感じた金座裏の面々は、仲間はじきされていた手下亮吉の機転の追跡で、居場所を突き止め、ついに逮捕する。
これら二つの事件と共に今回描かれたのは、十代目を就任した豊島屋の主の結婚話。持ち込まれる候補に耳を貸さない主には決めた女がいるのではないか。ラスト近くになり、その相手が明らかになる。京に修行に出ていた頃に知り合った西陣の機屋の娘とわかり、その辺りに縁がある松坂屋の隠居が橋渡しをすることになる。奥手で互いに気持ちを確かめあっていないといいながらも、京と江戸の遠距離で交わした手紙が百通。これは次回くらいに実を結ぶのかな。一応、私の見込みでは三十巻くらいがシリーズ完結。ならばあと二作で終わる。どんな結末が待つのだろうか。楽しみであると共に、いくぶん寂しさも感じる。