警視庁総務部総務課動植物管理係シリーズ三冊目。
頭部への銃撃で一線をしりぞいた警部補須藤が回復後与えられたのが、この部署。犯罪事件のために世話するものがいなくなった動植物を一時的に預かり、管理する部署だが。動物愛護などの世間の目に対する言い訳に設置された部署で、はじめは警察内部でも無視されていた。それがシリーズ一作目二作目の活躍で、表向きは他の部署の手柄にはなったが、一目をおかれるようになった。

今回は、ペンギン、ヤギ、サル、ヨウムという四つの動物が関わる事件に活躍する須藤、圭子コンビの活躍潭。

ペンギンを飼育していた豪荘な邸宅に住む食品グループの会長が、池で死んでいた。事故かと思われていたが、現場に不審な点があると調べ始めたコンビ。

八王子の小学校でふれあい教室に出ていた飼い主が、教室に反対していた教頭を殺害し、自身も意識不明。ふれあい教室反対のきっかけは生徒の答案がやぎ小屋にぶち撒かれた事件。それを調べていって、隠された家庭内暴力を発見し、犯人を逮捕するコンビ。

リスザルを飼っていた男の部屋で、愛人が死体で見つかる。飼い主は資産家の勘当息子で、叔父の代わりにサルの面倒を見ることで、豪華なマンションに住み、金をもらっていた。容疑者がペットショップで馴染みの圭子を名指しで捜査の依頼が。圭子の洞察で一度は保釈された飼い主の陰謀を見破ったのも圭子だった。その方面では将来有望な圭子は探検隊やペットショップからヘッドハンティングを受けていて、須藤は気が気でない。彼女のためにはと、コンビ解消も考えた須藤。圭子はあっけらかんと、今は犯罪に関わる人に興味があると言う。


マンション一室で撲殺死体が発見され、部屋の隅で覆いのかかった中から悪魔のようなうなり声がすると臨場要請のあったお馴染みのコンビ。正体はインコの同類のヨウム。四歳児並みの知能を持つ鳥だと言う。容疑者は事業の傾きからペットを手放した元の飼い主。今の飼い主が元の飼い主の格好で世話を始めたことから生まれた間違った目撃証言のせい。部屋に落ちていたアジサイの花びら。鳥にとっては有害な花を届けたのは被害者の仕事仲間。証拠がないために仕掛けた罠。人の言葉を話すヨウムが犯人の名を告げるのも間近だと思わせて、鳥を始末に来る真犯人を待ち伏せる。

まだ当分はコンビの活躍は続くようだし、次はどんな動物かな!