久しぶりの大倉さんの作品だが、なかなか面白かった。

警視庁捜査一課の刑事だった須藤は頭部に銃撃を受け、一命をとりとめたものの現場復帰できず、今は警視庁幹部の鬼頭管理官のはからいで、総務部総務課動植物管理係に拾われた。事務職の女性がいる他に、動植物に詳しい警察博物館にいる若い女性巡査薄圭子が部下となる。動植物以外の社会常識に欠け、会話もまともにできないものの、専門知識による閃きにより、第一作で活躍し、困難な事件の解決に寄与した。最初はやりがいのない仕事に不満だった須藤は、今は多少ながらやりがいを見いだしている。事件解決により、管理官から捜査一課への復帰を持ちかけられたが断った。

今回の事件で登場するのは蜂。スズメばちなどにより襲われる事件がいくつか起こる。
反社会的な教団の捜査を指揮していた鬼頭管理官が狙撃され、警察病院へ入ると共に、警視庁や病院の出入りが厳しくチェックされていた。そんな病院で蜂が発見され、その関連が疑われ、須藤と薄二人が事件に関わっていく。

一連の蜂による事件は殺人が目的ではないことから、何らかの実験行為ではないかと推理する須藤たち。かつて一家皆殺しの嫌疑をかけられ、勾留中に世話していた蜂を全滅させた男の警察への復讐ではないかと考えた須藤たち。さらに実験には教団の者も協力しているようで、警察の教団への立ち入り捜査を阻止するか撹乱するために、何かを起こそうとしていると考えた須藤たちは、蜂を育てていた復讐者のもとの住まいを訪れて襲われる。襲撃者をなんとか逮捕し、持ち物を調べた結果、彼らの狙いが大宮駅に発着する何本かの列車内で蜂を離して、事件を起こすことではないかと推理。管理官を通じて非常警備体制を敷く。

それでも何か違和感を抱いていた二人は、すべては警察を駅に向かわせることで、手薄になった病院で、生き残った鬼頭管理官を再度狙うと言う、敵の陰謀に気づき、なんとか阻止することに成功する。

薄巡査の動植物への深い知識とは反対に、世間に疎いおたく女性の面がかなり強調されていて、面白いことは面白いが、やりすぎではないかという印象も持った。

続巻もすでに借りているが、それよりは第一巻が読んでみたくなった。