第四巻でサンクタフラクスに残ることにしたクウィント。最高位学者は第四巻で犯した過ちとゴウママネキにより、今や寝たきりとなって、ついに亡くなる。後任には異例ながら、光博士と闇博士が二人で就任。後ろ楯を失ったクウィントは、光博士に師事し、飛行騎士団の従士となる。サンクタフラクスに残る理由のひとつがマリスと離れたくなかったクウィントだが、マリスは亡き父の遺言により、遠縁の地上町の商人連合の重鎮の家に預けられる。
クウィントが光博士の弟子になると同時に、闇博士は地上町のナイフ研ぎ職人のビィルニクスを弟子にして、二人とも飛行騎士団の従士となる。卑屈な態度、最高位学者の庇護をかさにきる彼はサンクタフラクスの闇に染まる男だった。

この時期崖の国は異常な寒さに包まれていた。温度が冷えることで、浮遊石はより軽くなり、繋ぎ止める鎖をたちきって虚空へ飛び去るのが心配され始めた。浮遊力に釣り合う嵐晶石の獲得が急務となる。それを得るためにできたのが名誉ある飛行騎士団。

飛行騎士団に入ったクウィントとビィルニクスの学校生活が始まると共に、大いなる嵐が待たれる。それらしき兆候が見えるとともに騎士団長たるハックスは、他の博士の発言を無視して、次々と騎士を送り出していく。しかし冬の厳しい寒さは衰えず、嵐も来ない。大地学に関わる博士を次々と騎士団から追放し、圧政を深めるハックス。寒さのために騎士を乗せた船も航行不能となり虚空へ飛び去ることも起こり、不満の声が高まる。身の安泰を図るハックスは、衛士を優遇し、武装騎士との軋轢を高める。ついにハックスが暗殺され、争いが起こる。

ビィルニクスの陰謀で、マリスとともにあわや死の危険にあったクウィントを助けたのは、真冬の騎士と名付けた仲間。従士の先輩ラフ、鍛冶場職人のストープ、そしてマリス。この異常気象を止めるため、昔の書物に書かれていることを頼りに、崖の下の虚空に飛行船を飛ばせた彼らは、そこに閉じ込められていた怪獣を嵐晶石により解放することで、寒さを追い払う。

異常な寒さの脅威からは逃れたものの、浮遊石の危険がなくなったわけではない。このあと、クウィントとマリスがどうなるか?崖の国はどうなるのか?