おまかせ数学屋で知った理系作家向井さんは剣道にも幼い頃から親しんでいて、現在五段とか。そんな向井さんが描いた高校の剣道同好会、でこぼこ剣士会の活躍を描いた青春スポーツ小説。

湘南の県立高校に通う慧一の楽しみはパズル。知的に思考し解答することを楽しんでいる。
そんな慧一がある日剣道に舞い戻ることになる。小学生時代に出会った剣道が彼は好きだったが、小柄で体格のない彼は、試合に出ることもなかった。中学三年の最後の地区大会で、お情けで出させてもらいながら、惨めな敗退のため、チームの優勝を逃してしまった。以来、剣道を諦めていた。体育で剣道の授業が始まることになり、デモのため経験者として教師から強引に試合をさせられた。パズルの要領で立ち回り勝利を納めた慧一に声をかけてきたのは、見かけないクラスメイトの龍心。片腕の剣士の彼に強引に勧誘されて入った剣道同好会。会を立ち上げた二年生の個性豊かな先輩と共に剣道にもどった慧一。みなまともではない、でこぼこしてるが、それを楽しみ、剣道に打ち込む彼らがクラブ昇格をかけて挑む地区大会。

龍心と双子の妹、その幼馴染みで会のマネージャーまでもが、でこぼこ剣士会の一員と言える。
老若男女が楽しめるスポーツ、剣道とは何か?何を求めやるのか?その果てにあるのは?

個性的な面々の活躍が楽しい作品だった。