第一巻のサブタイトルは、「魔法の学校」に対して、第二巻は「邪悪の彫像/王様の劇場」。原作は全六冊で出ていて、邦訳はそれを二冊づつの三巻にまとめてある。つまり今回は、二つの作品がある。

十五歳になったランドルは魔法学校で友達だったニックが大工になるために住んでいる町まで来た。同行してるのはリース。二人は道々リースの歌に、ランドルが魔法で伴奏をつける芸で金を稼ぎながら旅をして来た。
ニックに会い、翌日三人で会う約束をして帰った宿屋。留守の間に魔法を破り侵入したものがいる。ベッドに死にかけている魔法使いがいた。いまわの際に頼まれた。小袋に入った老婆の彫像をある人に届けてほしいと。古い魔法があふれるような彫像。それをめぐり、盗人の一人を同行して、追われて深い森をぬけて、南の国境の町へおもむいたランドルら。かつて新旧の魔法使いが闘争して、どちらも追放された町。巡りあったニックも同行することになり、ついには魔法使いとの闘争の際に死なせてしまう。しかしかつて学校で殺したラーグ先生と友ニック二人の幽霊に助けられて、勝利する。
追っ手から逃れるように南の海辺の町、リースの故郷に旅した二人。町で芸をしていたら、城の使いに呼ばれ、王様の劇場で、魔法使いの助手として、手伝いをすることになる。しかもその魔法使いは友人であるマードックからランドルのことを頼まれていた。見かけは平凡だが善政をして、平和な町。しかし毒虫は身近にいた。王の双子の弟である公爵は、何度も陰謀を企み、魔法使いにあばかれていた。しかし王は弟を処罰せず、彼を殺傷することを禁じていた。それなのに夏至の観劇に向けて、公爵の暗殺計画が進んでいた。魔法の技も豊かになってきたランドルは、自身だけではなく、他人をも変身させる魔法もできるようになる。そのため、クライマックスの暗殺場面では人物がわからなくて混乱してしまう。誰が誰の変身で、本物はどこにいるのか。ともかくついに公爵の陰謀を差し止め、またも許した王の背に、公爵の剣が迫る。とっさの衝撃波は公爵を吹き飛ばし、死に至らしめる。事故死。

豊かな王に軍資金を借りたランドルの故郷である北の国の貴族の帰還の旅に、護衛の魔法使いとして、ランドルも同行することになる。故郷には残らず、リースも同行。さらに護衛の騎士に雇われたのは、一別以来のいとこのウォルターだった。故郷に向かう三人は、どんな冒険をするのか?故郷はどうなっているのか?