病で父をなくした十四歳の少女緋佐子は、両親の故郷へ一人向かう。時代は戦後間もない混乱の頃、長い髪を隠し少年のような格好で、列車で猪田地方へ、バスで山間部の三辻村へ。さらに山道を歩き続け、ようやく村に着く。境界の川のほとりに、自分と同じ顔を持つ巫女姿の少女がいる。
三つ子の姉妹がいること、出産の折りに母がなくなったこと、口の重い父はそれだけしか言わなかったし、村に戻るなと遺言したが。
学生時代からの友人鉄朗は生前の父から娘を守るように頼まれていた。緋佐子が一人旅だったことを知り、後をおう。
段々畑しかない貧しい山村。古くから山の祭りで稼いできた村では、祭りの氏子総代の玖珂家と神職の御師の北神家が取り仕切っていた。しかし、実際は古い土着の蛇信仰を守り伝える北神家は祭り以外では対立していた。
十五年前の大祭では巫女の母がなくなり、失敗。三つ子の一人をつれて当主が逃げ出した玖珂家は娘が後を継ぎ、もう一人の娘は北神家に引き取られた。緋佐子が出会ったのが緋氷雨。
母が殺されたと思う緋氷雨はその真相を知りたくて、北神家当主の言うまま大祭に参加することにし、緋佐子も誘う。三つ子の姉妹の巫女による前夜祭である宵祭り。神話のコノハナサクヤ姫の火中出産にちなんだ燃え上がる社内での神事に出る三姉妹の巫女。
再び社が燃え、死体が出る。首を切られた巫女が一人。火により密室と化した社での首切り殺人。
生き残った巫女の一人が密かに入っていく山の洞穴。そこにも社がある。古い信仰の社が。死んでいく巫女が、探偵の鉄朗の推理を正し、明らかにした真相は意想外のものだった。父が娘に知らせたくなかったのもよくわかる。生き残りのために犠牲となるもの。愛するものの首を切り、血を浴びて逃げるとは。
悪くはないが、悲惨な話はやはり遠慮したいな。
三つ子の姉妹がいること、出産の折りに母がなくなったこと、口の重い父はそれだけしか言わなかったし、村に戻るなと遺言したが。
学生時代からの友人鉄朗は生前の父から娘を守るように頼まれていた。緋佐子が一人旅だったことを知り、後をおう。
段々畑しかない貧しい山村。古くから山の祭りで稼いできた村では、祭りの氏子総代の玖珂家と神職の御師の北神家が取り仕切っていた。しかし、実際は古い土着の蛇信仰を守り伝える北神家は祭り以外では対立していた。
十五年前の大祭では巫女の母がなくなり、失敗。三つ子の一人をつれて当主が逃げ出した玖珂家は娘が後を継ぎ、もう一人の娘は北神家に引き取られた。緋佐子が出会ったのが緋氷雨。
母が殺されたと思う緋氷雨はその真相を知りたくて、北神家当主の言うまま大祭に参加することにし、緋佐子も誘う。三つ子の姉妹の巫女による前夜祭である宵祭り。神話のコノハナサクヤ姫の火中出産にちなんだ燃え上がる社内での神事に出る三姉妹の巫女。
再び社が燃え、死体が出る。首を切られた巫女が一人。火により密室と化した社での首切り殺人。
生き残った巫女の一人が密かに入っていく山の洞穴。そこにも社がある。古い信仰の社が。死んでいく巫女が、探偵の鉄朗の推理を正し、明らかにした真相は意想外のものだった。父が娘に知らせたくなかったのもよくわかる。生き残りのために犠牲となるもの。愛するものの首を切り、血を浴びて逃げるとは。
悪くはないが、悲惨な話はやはり遠慮したいな。