タイトル名だけは昔から知っていた。ウサギが主人公の話ということで、敬遠していたが、最近動物が主人公の冒険ファンタジーを読むようになり、これを思い出した。上巻を読み終えて、やはり評判になるだけの力作だと思えた。

とある丘でのんびり暮らしていたウサギの一団。ある日、人間が立てた立て札を見た年若いファイバーは不吉な予感を持つ。ここにいては破滅する。ファイバーの予知能力になれていたヘイルズはそれを信じた。村を離れて移住しなければいけないというファイバーの話は村の長には通じなかった。特権階級ではなく、村の暮らしに不満を持つ十数匹のウサギだけで村を去る。かといって当てはない。幹部や村長の追っ手を巻くために川を越えて進む一行。若いがいつかリーダーとなるヘイルズ。

新天地を求める冒険の話だと思っていたが、上巻の半ばで早々と、ファイバーが教えた新天地ウォーターシップダウンに落ち着いた一行。

しかし土地が見つかっただけでは終わりではない。一行はみな雄ばかり。子孫を残せないと、新しい村の行き先も見えている。

新天地では回りの環境を知るために、この地に住む敵にはならない動物たちと交遊し、情報を得ないといけない。そのためには怪我をしたり困った動物を見つけたら、できるだけ手をさしのべてやるというヘイルズの方針。そうして知り合ったネズミとユリカモメ。そのユリカモメのキハールが回復したとき、ウサギの雌を探しにでかけていき、見つけてくれた。

ウサギの住む丘を造成して住宅地にしようと、故郷の村が人間に襲われ、村は壊滅。辛うじて生き残り、ヘイルズたちに合流したホリーを隊長にした一行が、遥か南の地に住む大きな村を目指した留守に、居残りのヘイルズは近くの農場で飼われているウサギに会いに行く。仲間により後日ウサギたちを連れ帰る際に、ヘイルズは銃に撃たれ、怪我をして動けなくなる。南の地に向かったホリーたちが、独裁的な村の長から逃れて、無事に戻ったものの、求める雌を得られなかったと報告するときに、ヘイルズ死亡の知らせが舞い込む。辛うじて農場から二匹の雌は仲間に加わったが、このままでは、雌をめぐって仲間争いが始まる。

友の死を信じないファイバーは遭難地に行き、土管の中で瀕死の友ヘイルズを見つけ、無事仲間のもとに戻る。
ヘイルズは再度南の村へいくことを決意する。まともに戦っては勝ち目がないが、策略で目的を果たそうと。
下巻の続きが楽しみだ。