ようやく最後までたどりついた。著者が図書館に勤めているときに着想したという本書は、主人公をはじめとするいろいろな図書館員が出てきて、面白いし興味深い。
ニューヨークの公立図書館に勤める司書アレクサンダーは、ある日、慇懃な物言い、古くさい書体で書かれた図書請求書を渡されて、一人の老人ヘンリーと知り合う。アレクサンダーの趣味にぴったりな本ばかりを請求する老人に興味を覚える。そして彼から時間外の仕事を依頼される。金持ちで機械仕掛けや珍しい本の収集をしている金持ちの老人は、十八世紀の形見函の空の仕切りに収める品物を探していた。
やがて形見函の由来について書かれた伝記の別の版本を見つけたアレクサンダーは、その口絵には空いた仕切りに懐中時計があったことを発見する。当時有名な職人の手になるもので、スイスで金に糸目をつけずに発注され、マリー・アントワネットに贈られる時計だったと判明。
その時計がイスラエルの博物館から盗まれたことを知ると、その発見もアレクサンダーに探させようとする。
偶然、その時計を納めたケースを有名なコレクターの所蔵品の中に見つけたアレクサンダーは、盗みの張本人もコレクターだと疑い、雇い主の老人とあれこれ画策して、時計を手に入れようとする。
偶然知り合ったと思っていた老人が、以前から周到にアレクサンダーのことを調べ、時計の行方にも気づいていたことを知ったことで、雇い主を疑いだしたアレクサンダーは、逆にコレクターと結託して、時計のことを諦めさせようと一芝居打つものの、実物を知らないためのミスで失敗する。
しかしコレクターは空いた隙間を埋めることへの執着を捨て、アレクサンダーも老人の非難から、これまでの経緯を小説として本にすることで、仲直りする。老人は形見函の空白だけではなく、彼の人生の空白をも埋めることができる、彼の後継者としてアレクサンダーを選んだのだという。
正直分かりにくいところもあったが、なかなか面白かった。せっかく図書館が舞台なんだから、時計よりは本の探索が中心だったら、もっと興味深いものだったのではないか。
前作との関係もよくわからない。単なる続編でないのはわかるが、訳者が言うような、互いに入れ子になったり、呑み込んだり、逆転したり、てんやわんやだとは思えない。著者の意図まで読み込む力量が私にはないのかな。
ニューヨークの公立図書館に勤める司書アレクサンダーは、ある日、慇懃な物言い、古くさい書体で書かれた図書請求書を渡されて、一人の老人ヘンリーと知り合う。アレクサンダーの趣味にぴったりな本ばかりを請求する老人に興味を覚える。そして彼から時間外の仕事を依頼される。金持ちで機械仕掛けや珍しい本の収集をしている金持ちの老人は、十八世紀の形見函の空の仕切りに収める品物を探していた。
やがて形見函の由来について書かれた伝記の別の版本を見つけたアレクサンダーは、その口絵には空いた仕切りに懐中時計があったことを発見する。当時有名な職人の手になるもので、スイスで金に糸目をつけずに発注され、マリー・アントワネットに贈られる時計だったと判明。
その時計がイスラエルの博物館から盗まれたことを知ると、その発見もアレクサンダーに探させようとする。
偶然、その時計を納めたケースを有名なコレクターの所蔵品の中に見つけたアレクサンダーは、盗みの張本人もコレクターだと疑い、雇い主の老人とあれこれ画策して、時計を手に入れようとする。
偶然知り合ったと思っていた老人が、以前から周到にアレクサンダーのことを調べ、時計の行方にも気づいていたことを知ったことで、雇い主を疑いだしたアレクサンダーは、逆にコレクターと結託して、時計のことを諦めさせようと一芝居打つものの、実物を知らないためのミスで失敗する。
しかしコレクターは空いた隙間を埋めることへの執着を捨て、アレクサンダーも老人の非難から、これまでの経緯を小説として本にすることで、仲直りする。老人は形見函の空白だけではなく、彼の人生の空白をも埋めることができる、彼の後継者としてアレクサンダーを選んだのだという。
正直分かりにくいところもあったが、なかなか面白かった。せっかく図書館が舞台なんだから、時計よりは本の探索が中心だったら、もっと興味深いものだったのではないか。
前作との関係もよくわからない。単なる続編でないのはわかるが、訳者が言うような、互いに入れ子になったり、呑み込んだり、逆転したり、てんやわんやだとは思えない。著者の意図まで読み込む力量が私にはないのかな。