第二次大戦中、空軍パイロットとして、イギリス各地や大陸を転戦する飼い主を追いかけるように旅をする黒猫と、その猫に出会い、心を通わせたかに思える戦時中の人々を描いた物語。
戦争が始まった頃に子猫でもらわれた黒猫は飼い主にロード・ゴートと名付けられた。折しも大陸派遣軍のイギリス軍の司令官が話題になっていたため、名付けられた。
大学を出て任官したばかりの飼い主のジェフリーは、若い妻を残してフランスへ出征。ドイツ軍の空襲から疎開するために、妻は猫をつれて、ワイト島の北にある母親のもとへいくが、馴染めなかったのか、猫はもといたドーバーを目指して旅に出る。匂いでわかるのかどうか?ジェフリーは次々と居場所が変わるのに、猫は近づけばわかるらしい。
夫の戦死で絶望していた未亡人に生きる希望を与えたり、軍隊でしか生きられない軍曹に可愛がられたり、住み慣れた町が空襲により壊滅した老人にツキをもたらしたり、空軍基地で戦闘機に乗り、兵士にツキをもたらしてマスコットになったり、猫自身に自覚はないにもかかわらず、様々な人生にかかわり合っていく。
戦争によって変わった日常生活。人の心も変える戦争。戦死するものもいれば、傷病で無事に帰国しても、性格や生き方を変えてしまう戦争の現実。
会えそうで会えない、わずかなすれ違いをする猫。メス猫だったために、懐妊して子猫を生んだり、子猫を残して飼い主のあとを追ったり、猫に自覚はないのだろうが、その姿には戦時中の人の生き方にもありうるような面もかいま見られる。一時は不発弾の爆風に遇い、耳が聞こえなくなるときがあっても、前に進む猫。
最後には首輪もなくし、体つきも変わってしまい、無事に飼い主のもとに戻ったものの、はっきりと飼い猫として認知してもらえなかった。
戦時中の生活と言うのは、どこでも変わらないのだろうな。戦勝国だろうと敗戦国だろうと。あるいは戦争状態は、端的に非日常の世界なんだ。日常と繋がっているようでも、別の状況だと思っていた方がいいのかもしれない。イギリスでもひどい空襲があったんだな。
飼い主を求めて長い旅をした猫が無事飼い主のもとに帰還する。一見心暖まる児童小説かと思っていたが、実際は単なる美談ではない。でもなかなか読ませる物語だった、考えさせられる物語だった。
戦争が始まった頃に子猫でもらわれた黒猫は飼い主にロード・ゴートと名付けられた。折しも大陸派遣軍のイギリス軍の司令官が話題になっていたため、名付けられた。
大学を出て任官したばかりの飼い主のジェフリーは、若い妻を残してフランスへ出征。ドイツ軍の空襲から疎開するために、妻は猫をつれて、ワイト島の北にある母親のもとへいくが、馴染めなかったのか、猫はもといたドーバーを目指して旅に出る。匂いでわかるのかどうか?ジェフリーは次々と居場所が変わるのに、猫は近づけばわかるらしい。
夫の戦死で絶望していた未亡人に生きる希望を与えたり、軍隊でしか生きられない軍曹に可愛がられたり、住み慣れた町が空襲により壊滅した老人にツキをもたらしたり、空軍基地で戦闘機に乗り、兵士にツキをもたらしてマスコットになったり、猫自身に自覚はないにもかかわらず、様々な人生にかかわり合っていく。
戦争によって変わった日常生活。人の心も変える戦争。戦死するものもいれば、傷病で無事に帰国しても、性格や生き方を変えてしまう戦争の現実。
会えそうで会えない、わずかなすれ違いをする猫。メス猫だったために、懐妊して子猫を生んだり、子猫を残して飼い主のあとを追ったり、猫に自覚はないのだろうが、その姿には戦時中の人の生き方にもありうるような面もかいま見られる。一時は不発弾の爆風に遇い、耳が聞こえなくなるときがあっても、前に進む猫。
最後には首輪もなくし、体つきも変わってしまい、無事に飼い主のもとに戻ったものの、はっきりと飼い猫として認知してもらえなかった。
戦時中の生活と言うのは、どこでも変わらないのだろうな。戦勝国だろうと敗戦国だろうと。あるいは戦争状態は、端的に非日常の世界なんだ。日常と繋がっているようでも、別の状況だと思っていた方がいいのかもしれない。イギリスでもひどい空襲があったんだな。
飼い主を求めて長い旅をした猫が無事飼い主のもとに帰還する。一見心暖まる児童小説かと思っていたが、実際は単なる美談ではない。でもなかなか読ませる物語だった、考えさせられる物語だった。