昨夜深夜2時までかかって読了。なかなかよかった。続編が出てるのを見かけた気がする。図書館には入らないかな。

主人公は二十代になったばかりの真奈。勤務先は鷹野鍼灸院。院長の三十代男性と二人きりの院。しかも院長は治療に外出するばかりで、あまり院にはいない。鍼灸学校を出て、国家試験に受かったばかりの真奈が勤めはじめて3ヶ月。まるで彼女の診療所のように、一人でまばらな患者の相手をする。院長は彼女に任せきりで、何も教えてくれないのが彼女には不満。

そんな彼女の一年間の様子を四つの話でつづっている。しかも普段ボーッとしてる院長だが聞いた話やまわりの様子から推論して、見事な推理力を見せて、事件などを解決したり、謎を解き明かしてくれる。そうした謎解きと真奈の成長、そして東洋医学のひとつである鍼灸の世界の魅力で読ませる。

美人ではないが、二十歳そこそこの若い真奈がなぜ鍼灸師になったのか?中学時代、成績もよく、陸上部にいた真奈。ある日くるぶしに痛みを感じたが、無視したり、近くの整体師に見てもらってごまかしていた。痛みに耐えきれず病院にいくと、なんと骨肉腫。骨のガン。左足を膝下から切り落とすことで命は助かったが。学校にも行かず、治療と義足のリハビリで、青春時代はつぶれた。

そんな真奈が失った足に痛みを覚え、いくつもの医者に見せたが、よくならない。そんなときにダメもとで見せた鷹野鍼灸院。院長は義足であることを看破し、残った足の痛みに対応する箇所を鍼治療することで、痛みを消してしまう。鍼灸の世界と院長に魅せられた真奈は鍼灸師になることにした。

鍼灸の世界にも医学界同様、派閥や上下関係、盲目だと詐称していた治療師、汚い話も出てくる。しかしささやかでも誰かのためになる喜びを感じながら、真奈は成長していく。
彼女の成長をさらに見たいな。バツイチの院長とはどう発展するかな?