サトクリフ・オリジナルのアーサー王物語三部作の最終巻。
アーサー王と円卓の騎士たちの最後が描かれている。

聖杯探索のため、半ばの騎士を失った円卓の騎士団。アーサー王の治世にも陰りが見えてきた。それをさらに推し進めたのは、湖の騎士ランスロットと王妃グウィネヴィアとの不倫。それを知りながら二人を愛するアーサー王は見てみぬ振りをしてきたが、王の庶子モルドレッドの策謀で、それが明るみにさらされてしまう。法による治世を推進していた王は、法に背くわけにもいかず、ついにランスロット、王妃に処罰が下る。それに逆らうランスロットとアーサー王が戦うはめになり、円卓の騎士団も分裂する。長引く戦いを気にして、ついにランスロットは矛を納め、王妃を戻し、彼はフランスの領地に戻る。

それでも王妃の処刑場で命を失った弟たちの無念がはれぬガウェインにそそのかされて、アーサー王は軍を率い、海をわたる。

留守を任せた息子モルドレッドが本性を表し、謀反。アーサー王が死んだとして、自身が大王だと潜称。あまつさえ継母に当たる王妃を妻にすると言い出す。策を用いて、王妃はロンドンの城に立てこもり、王へ急使を出す。

手紙を読んだ王は軍を率いてイギリスに戻り、待ち受けるモルドレッド軍を撃破。西へ逃げるモルドレッドを追い西進。ついにカムランの地で決戦し、二人は刺し違える。意識のあった王は部下に命じて、聖剣エクスカリバーを湖に戻し、死の国からの迎えの船にのり、アバロンへ消える。
フランスで瀕死のガウェインにより事情を知らされたランスロットが軍を率い、イギリスに戻ったときは、すでに決戦も済み、アーサー王も亡くなっていた。王が姿を消したアバロンまで来たランスロットは、修道僧となる。修道院に入っていた王妃が亡くなったと夢に見るや、遺骸を受け取りにいき、アバロンの地に葬る。円卓の騎士でランスロットを慕うものも集まり、ともに修道僧として過ごす。亡くなったランスロットも王妃のそばに葬られ、残った元騎士の修道僧たちは聖地へ旅立ち、その地で亡くなる。

アーサー王が主人公ではあるが、ランスロットこそが真の主人公と言えなくもない。あるいは彼をめぐっての事件、冒険がテーマだと言えるかもしれない。最初はつまらなく思えたが、三巻読んでみるとなかなか読みごたえがあった。