エミリー・ロッダのローワンシリーズ三作目。

ローワンが住むリンの谷の村人は、かつて海の彼方のゼバック族の奴隷として、この地にやって来た。海辺の民マリスを襲ったゼバックの残虐さに反旗を翻し、マリスや旅の人など、この地の先住民に荷担して、ゼバックを追い返した。それがきっかけで、マリスを統べる水晶の守り手を選ぶ際には、それを選任する役割が、リンの民のローワンの一族に任されてきた。

ある日マリスから使者が現れ、今の守り手の寿命がつきかけているため、選任をしてもらいたいと。事情を知らないローワンには、驚きだが、彼の母親ジラーが選任者としてマリスの地へ行くことになる。後継者たるローワンも同行することになるが、母の婚約者であるストロングも同行することになる。

かつてマリスには四種族あり、毒に堪能で選任者であったミリル族が、侵略者ゼバックにより皆殺しに遭い、守り手の選任ができず、危機を迎えたときに代わりを勤めたのがローワンの祖先。生き残った三種族から選ばれた候補者をある試練により、選任者が新たな守り手を決める。

マリスに到着早々、選任者のジラーが毒を盛られ、眠り込み、死を待つばかりになる。代わりに選任者を勤めることになったローワンは、先例に従わず、まずは母を助けるための毒消しを探すと言い出し、候補者三人とともに、選任の場である島へ向かう。

ローワンが初代の守り手から伝えられた毒消しの調合法をのべた歌を、四人で解明し、ついに母を救う。

三人の中で適任だと思った男を選んだものの、彼にはゼバックの秘密の指令が隠されていた。折しもゼバックの艦隊が攻め込んできて、あわやというとき。ローワンを通じて、水晶の魔力が洗脳された男を癒し、新たな守り手が誕生する。

冒険をして、試練を乗り越えて、男は成長する。弱虫のローワンも一回りも二回りもたくましく思えてきた。

シリーズ一作目でオーストラリアの児童図書賞の最優秀賞を獲得し、今回の三作目で、優秀賞を得たとか。

かつて共にゼバックと戦った旅の人、マリスが描かれ、次はゼバックと、リンの歴史が描かれるらしい。引き続き明日にでも読んでみよう。実は最終の五巻も借りている。一気に読んでしまおうかとも思う。